出版社内容情報
10年前、日光市におこった一家無理心中事件に疑惑!
土地の一住職の熱心な懇願により、警察はついにこの事件の再捜査に踏み切った。
10年のブランクのため難航する捜査。事件直後、現場から消失した小切手の行方は?
捜査線上に浮かび上がった謎の朝鮮人は?
終戦後の混乱期にみられた警察の強引な捜査に、鋭い批判の目を向けた表題作ほか
「情死傍観」「特技」「山師」「部分」「厭戦」「小さな旅館」「老春」「鴉」を収録。
松本清張の傑作短編集!
【目次】
日光中宮祠事件
情死傍観
特技
山師
部分
厭戦
小さな旅館
老春
鴉
解 説 保阪正康
内容説明
1946年5月4日未明、日光市の旅館で火災が発生。焼跡からは一家6人の死体が発見された。犠牲者全員に創傷が見つかる不可解な現場だったが、事件は一家心中で処理される。しかし10年後、別の事件で逮捕された凶悪犯の証言を受け、警察は再捜査に踏み切った。現場に残された2つの凶器の謎、消失した小切手の行方は―(「日光中宮祠事件」)。著者が初めて実際の事件を扱った表題作含め、初期の傑作9編を収録。
著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年、福岡県生まれ。印刷工を経て朝日新聞西部本社に入社。53年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。56年、朝日新聞を退社し、作家生活に入る。67年、吉川英治文学賞、70年、菊池寛賞、90年、朝日賞を受賞。社会派ミステリーを始め、歴史・時代小説、古代史・近現代史の論考まで執筆は多岐にわたる。作家生活約40年の間に、随筆や日記も含めて約1000編の作品を発表し、編著も含め約750冊の著書を刊行した。92年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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