出版社内容情報
桶狭間の合戦の後、松平元康は今川家からの独立を目論む。 名前を家康と変え、妻の瀬名と人質になっていた嫡男竹千代を今川家から取り戻し、信長の娘と結婚させて同盟を結ぶが……。傑作歴史長篇の文庫化。
【目次】
序 章 生きている紋章
第一章 紋章の起源と略史
一 紋章の起源
二 騎士と騎乗槍試合
三 宮廷歌人と紋章
四 紋章官と紋章院の成立
五 紋章の移り変わり
第二章 紋章学入門
一 紋章の構成とその変遷
二 紋章の色
三 紋章の図形
四 紋章の分割合成(マーシャリング)と結婚による相続例
五 紋章の差異化(ディファレンシング)
第三章 主要シンボル・モティーフの由来と変遷
一 シンボルの起源
二 鷲とライオン
三 薔薇とユリ
四 十字架と鍵
五 ミツバチ紋章の由来
第四章 紋章と旗のヨーロッパ史
一 紋章と封建制度
二 十字軍の遠征と紋章
三 イングランドの薔薇戦争と紋章
四 神聖ローマ帝国と紋章
五 絶対主義時代の紋章
第五章 近代社会の中で揺らぐ紋章
一 フランス革命とシンボル
二 紋章とナポレオンの支配
三 帝国主義時代の国家的シンボル
四 古代回帰したファシズム標章、鉤十字(ハーケン・クロイツ)
五 紋章の衰退と歴史考証学への寄与
第六章 共同体とシンボル標章
一 ハウス・マークと職人標
二 ギルドと紋章
三 中世都市の紋章
四 信心会、政治結社、秘密結社とシンボル標章
五 グローバル化次第の共同体シンボル
第七章 差別とシンボル
一 黄色・ユダヤ人差別のしるし
二 娼婦のレッテル
三 処刑とシンボル
四 『ハーメルンの笛吹き男』のまだら服と縞模様
五 狼人間と魔女のしるし
終 章 タテ社会とヨコ社会のシンボル標章
あとがき
図版出典一覧