出版社内容情報
『犬神家の一族』『八つ墓村』『獄門島』『人形佐七捕物帳』……
膨大な名作を残した“探偵小説一代男”の生涯と、妻の温かな献身。
末娘がとっておきのエピソードを鮮やかに綴る。
角川書店創立80周年記念作品!
【目次】
家族の時間
思い出の作家たち
父と日常
父を支えたみなさま
父の素顔
小説と父
あとがき
内容説明
病に伏せっていても、ビリビリと真剣な電波を発するようにして、父は小説を書き続けていた。『犬神家の一族』『八つ墓村』『獄門島』『人形佐七捕物帳』…。膨大な名作を残した“探偵小説一代男”の生涯と、妻の温かな献身。末娘がとっておきのエピソードを鮮やかに綴る。
目次
家族の時間
思い出の作家たち
父と日常
父を支えたみなさま
父の素顔
小説と父
著者等紹介
野本瑠美[ノモトルミ]
児童文学作家。1939年、長野県生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。横溝正史の次女。父・横溝正史の作品の清書に携わる。著書に児童文芸新人賞を受賞した『みたいなみたいな冬の森』(文芸の森社)がある。日本児童文芸家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
24
娘である野本瑠美が、父・横溝正史(そして母)との想い出を綴る。横溝が病身であったことは知っていたが、ここまで終生病いと付き合ったとは知らなかった。若くして結核に侵された横溝だったが、結核菌から解放されたのが73歳の時だったというから驚きだ。病いにも負けず、戦争にも挫けず、数々の探偵小説を生み出し、晩年まで創作意欲が衰えなかったのは凄い。凄いと言えば、瑠美が語る文豪達とのエピソードにたまげる。江戸川乱歩の膝の上でよく抱っこされたという瑠美は、その大乱歩のことを「乱歩オジチャマ」と呼ぶ。(つづく)2025/10/06