出版社内容情報
結婚アドバイザーを務めるシングルマザーの亜紀は、
クレーマー会員とトラブルを起こして以来、悪質な嫌がらせに苦しんでいた。
息子が通う小学校ではクラスメイトが誘拐される。
担任の祐介は対応に追われる中、
クラスの秀才・莉世から推理を聞かされる――「あの女ならやりかねない」。
その後莉世も何者かに襲われ意識不明に。
亜紀と祐介を追い詰める異常犯罪の数々。
街に潜む“化け物”は一体誰なのか?
『悪い夏』の鬼才が現代社会の不条理とタブーに真っ向から挑む、戦慄ダークサスペンス。
解説/吉田大助
【目次】
黒い糸
文庫版あとがき
解説/吉田大助
内容説明
結婚相談所に勤めるシングルマザーの亜紀は、クレーマー会員とトラブルを起こして以来悪質な嫌がらせに苦しんでいた。さらに、息子が通う小学校ではクラスメイトが誘拐される。担任の祐介は対応に追われる中、クラスの秀才・莉世から推理を聞かされる―「あの女ならやりかねない」。その後莉世も何者かに襲われ意識不明に。亜紀と祐介は追い詰める異常犯罪。“化け物”は一体誰なのか?『悪い夏』の鬼才が仕掛ける戦慄サスペンス。
著者等紹介
染井為人[ソメイタメヒト]
1983年千葉県生まれ。2017年、『悪い夏』で第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
508
ホラー寄りの作品もまずまずいける。不気味さの演出やキャラの配置もこれぞホラーという王道感があり、読んでいる最中はグイグイのめり込むことができる。ただ、これだけ怪しさ満点の脇役が多数登場するのに、結果的にはそれらが、タイトルにもある"黒い糸"を意識づけるためだけの存在で終わっているのが勿体ない点。何人かラストで悲惨な●害をされていたらもっと纏まりよかったのにと不謹慎な感想。亜紀のパートと祐介のパートのつなげ方も力技で、結末はやや駆け足。打ち切り漫画のような唐突な畳み方に感じられたのも残念。2025/08/30
nobby
78
読了後に一言で表すなら、これはまさに戦慄ホラー!物語全般を案外ゾワゾワくらいで読ませるだけに、ラストで迎える衝撃や壮絶に絶望が半端ない…シングルマザー家族の周囲で起こる様々な事件。わざとらしいとか思わせぶりなど分かりやすい面々による極端な推測や意味深な会話が見事に繋がるのはお見事!救いを求めた場所で知る「そんなことで…」地獄をみては溜まったものではない…結局、それもこれも縦に横にいくら足掻いても解けない宿命として受け入れるしかないのか…よくよく振り返れば、その『黒い糸』は幸せの裏側に残されているのだから…2025/10/05
H!deking
49
まだ一週間くらいしか経っていないのに内容はほぼ忘れてしまった。為井さん好きだけど他に面白いの沢山あるのでパンチは弱め。2025/10/31
mayu
32
はー、怖い。結婚相談所で働きながら1人で息子を育てる亜紀。クラスで事件が起こり対応に追われる教師の祐介。2つの視点で進む物語は序盤からずーっと薄っすら不穏な空気が漂う。人間の顔をして、人間の言葉を使いながら、内側には一切人間らしさを持たない人がいるというその存在に恐怖が止まらない。気づいた時にはもう遅くて捕らわれたらと思うと震える。そしてこんなにも血が影響を及ぼすのかと…遺伝について考えさせられた。後半の展開にもう深夜なのに先が気になってこのままじゃ眠れないと、夜更かししながら読んでしまった一冊。2025/08/28
ゆん
28
結婚アドバイザーをしているシングルマザーがクレーマーから悪質な嫌がらせを受ける。 息子の通う小学校ではクラスメイトが誘拐され、担任教師は対応に追われる。 いやぁ…怖かった、エスカートしていく展開に誰を信じていいのか 誰が悪なのか疑心暗鬼になったし、とにかく先が気になって気になって読む手を止められなかったです。 怖かったぁ…ダークサスペンスですけど、ホラーより怖かったです。 ラストが駆け足すぎた感あったけど、とても面白かったです!2025/09/04




