出版社内容情報
新人賞に応募された小説作品「完璧な家族の作り方」。
角川ホラー文庫編集部は、著者のある目的のため、本作の書籍化を決定しました。
※本作は、note主催・創作大賞2024〈角川ホラー文庫賞〉受賞作です。
内容説明
ある新人賞に応募された小説作品「完璧な家族の作り方」。ホラー小説を手がける某編集部は、著者の目的のため、書籍化を決定した。北九州に現存する一軒家で起きた凄惨な事件。その家で増え続ける行方不明者と、奇妙な怪談に関する取材記録の数々。応募原稿には1枚の家族写真が添付されていた―これらは、完璧な家族とその実例を通して、理想の家族のあり方を教えてくれるものです!わたしもあなたも、完璧な家族、作れます。note主催創作大賞2024角川ホラー文庫賞受賞。
著者等紹介
藍上央理[アイウエオウリ]
福岡県出身。「完璧な家族 首縊りの家」でnote主催創作大賞2024角川ホラー文庫賞を受賞。同作を改題・改稿した本作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Porco
19
モキュメンタリー×事故物件と近年の流行りミックスホラー。心霊現象それ自体より一家心中と殺人があった宍戸家の事件の当事者である篤と、インタビューを受けている翔太の精神がだんだんと悪い方に向かっていく過程が怖い(特に前者の歪み方) 序盤の翔太と終盤の配信者の話が冗長に感じた。2025/05/01
佐倉
15
鷹村翔太なる人物の音声記録…小学生の頃、同級生に強要されて最凶の心霊スポットと呼ばれる廃屋に肝で試しをし、そこで恐ろしい体験をしたこと…から始まり、取材メモとして少しずつ断片的な情報が開示されていく構成。高校生の頃に再び侵入しなくてはならなくなった時のこと、現在、介護をしている老母と息子が夜中に家を抜け出して廃屋へと忍び込んでいること、そしてそのいずれにも、不自然な構図で撮られた見知らぬ家族写真と完璧な家族になろうという言葉が絡んでいること。取材が進むにつれてこの家で起きた事件と怪異が明らかになっていく。2025/04/28
かおすけ
11
北九州市に現存する一軒家──別名「虎ロープの家」「首縊りの家」。その家では、かつて凄惨な事件があり、廃墟となった今でも、肝試しに訪れた人間が行方不明になる事件がたびたび起きていた。商業デビューを目指す著者は、この家を題材に作品を書こうとするが…。すっかりお馴染みとなったモキュメンタリーホラー。めっちゃ怖かった。あといろいろと不快感がすごい(褒めてます)。特に手記の気持ち悪さが。寝る前に読み終えちゃったから、この家が夢に出てきそう。ああでも、呼ばれたから行かないと。完璧な家族になるために。2025/05/11
ふなこ
7
怖くて良かった〜。モキュメンタリーらしく、メタな要素も交えて、怖い感じにしている。見たくない見たくないと思いつつ、写真を見たいと思ってしまう自分が怖くて、それも良かった。2025/04/26
しっぽちゃん
6
★★☆☆☆2025/05/09