出版社内容情報
新興宗教の教祖・七沢ルナは暴力と凌辱の日々を強いられていた。
事務局長の男・石黒賢太郎が教団内での実権を奪い、ルナの肉体をも支配していたのだ。
彼女が苦しめられる姿を、何もできずにただ見つめ続ける青年がいた。
隠しカメラ、盗聴器……そして彼女に“最も近い場所”から。
青年の正体はルナの義弟・龍之介。
エスカレートする石黒の横暴に、彼はある謀略の実行を決意する――。
著者史上最も切ない“凶愛”ホラーサスペンス。
内容説明
新興宗教の教祖・七沢ルナは暴力と凌辱の日々を強いられていた。事務局長の男・石黒賢太郎が教団内での実権を奪い、ルナの肉体をも支配していたのだ。彼女が苦しめられる姿を、何もできずにただ見つめ続ける青年がいた。隠しカメラ、盗聴器…そして彼女に“最も近い場所”から。青年の正体はルナの義弟・龍之介。エスカレートする石黒の横暴に、彼はある謀略の実行を決意する―。著者史上最も切ない“凶愛”ホラーサスペンス。
著者等紹介
大石圭[オオイシケイ]
1961年、東京生まれ。法政大学文学部卒。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文藝賞佳作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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18_further
3
オウムの影響を随所に感じる、王道というものが脱構築された現代でも生まれる素養はあるのだろうか、個人の自由と父権主義、共通善的な考えは対立するというのは「A」で強く感じた2024/11/25
あんパン
2
大石圭先生の作品はキャラクターが際立っており官能的なサスペンスが多く好きだ。本作は主人公の七沢ルナはある日、月に祈りを捧げているところで月の神の声が聞こえ月の神の妻と名乗り教祖として月神の会を立ち上げた。ルナは透き通るような綺麗な心の持ち主であるがそれを周囲の人間がルナを騙し私利私欲に向けていたところを義弟の龍之介が護る物語。決してルナの不幸な生い立ちから幸せな日々が来ることを願っていたい。「プロミス・ユー・ザ・ムーン」翻訳では出来るはずのない約束と言う意味であったが内容とは少々繋がらないかなとも思った。2025/02/23
takewoody
1
大石圭の新刊! 今回は、著者自身初となる、宗教組織にうずめく闇を ホラー化した作品で楽しめました。 最後のあとがきは、オウム真理教事件のことの一部がリンクしているようで感慨深いものでした。 大石圭の特徴として、ホラー、サスペンス、性描写が中心です。小説が苦手な私でも、読みやすく小説の世界に惹き込まれます。大石圭ワールド! 性描写は多いですが、Storyの展開は楽しめます。2025/02/08