出版社内容情報
40歳を機に仕事復帰することになった八重樫靖羽。家族は応援してくれるが、現実は甘くない。職場で緊張をほぐすチョコクッキー。思春期の娘の心に寄り添うホットチョコレート。娘の受験と介護に追い詰められたママ友に手作りのチョコパイ。チョコレートは自由に形を変え、進化していったと知った靖羽は、自分自身と向き合い始める――。何歳からでも新しい一歩を踏み出せるし、もっと自由に羽ばたける。美味しくて勇気をもらえる物語。
内容説明
40歳を機に仕事復帰することになった八重樫靖羽。家族は応援してくれるが、現実は甘くない。職場で緊張をほぐすチョコクッキー。思春期の娘の心に寄り添うホットチョコレート。娘の受験と介護に追い詰められたママ友に手作りのチョコパイ。自在に形を変え、進化してきたチョコレートの歴史を知った靖羽は、自分自身と向き合い始める―。何歳でも新しい一歩を踏み出せるし、もっと自由に羽ばたける。美味しくて勇気をもらえる物語。
著者等紹介
内山純[ウチヤマジュン]
神奈川県生まれ。2014年「Bハナブサへようこそ」で第24回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(のちに『ビリヤード・ハナブサへようこそ』と改題して文庫化)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さてさて
121
『チョコレート』を食べて、美味しいな!と思う瞬間、ほっとする!そんな瞬間に”起点・きっかけ”を得る人たちの姿が描かれていくこの作品。そこには、『チョコレート』にフォーカスしたほっこりとした物語が〈序章〉と〈終章〉に挟まれた5つの短編が連作短編を構成する中に描かれていました。『チョコレート』という”食”の魅力に抗し難いものを感じるこの作品。『公益財団法人』の”お仕事小説”としての側面も持つこの作品。読み進めれば読み進めるほどに、『チョコレート』が無性に食べたくなってもしまう、とっても『美味しい』物語でした。2025/05/23
えみちゃん
21
最近お気に入りの《角川ごちそう文庫》初読みの作家さん。美しい表紙とタイトルに惹かれ手に取りました。専業主婦だった靖羽(やすは)は40歳を目前にして財団で働くことになります。家族は応援してくれるが現実はそれほど甘くはない。思春期の娘の悩みにいかに寄り添うか、娘のお受験に身内の介護問題などなどどこにでもある問題に突き当たったときにいかに対処したらよいのか。すべてを深刻に受け止めないで靖羽のように「そうきたか」と「受け」はするけど「受け止めない」ようにしたいですね。「人は人、自分は自分。育ってきた土壌が異なる2025/06/13
ユウハル
8
読んでいてこれほどチョコレートが食べたくなるとは思わなかった。そして読めば読むほどチョコレートに詳しくなれる。ほのちゃんの自由研究のおかげ。 靖羽さんの気持ちや考えがとてもステキで読んでて気持ちが良かったです。私も『そうきましたか』の精神で乗り切るのいいかも!と良いアドバイス貰いました。 登場人物たちがみんなどこにでもいるかもしれないという身近な人たちで、その悩みも誰にでも起こりうるようなことが多くて、それでいて前向きに進んでいけるよう思い合っている様子にとても穏やかな気持ちで読めて心が温かくなりました。2025/05/23
あーちょ
7
心が疲れていた自分に染みた。いつもならきっとこんなにせまってくるようなタイプの話ではなかったと思うけれど、チョコが私の心を癒してくれるように、この物語も私が前を向けるようそっと背中を押してくれているようだった。この話に出てくる人は、みんな必ず前を向いている。「労働は苦ではなく、人生を豊かにするものてなくてはならない」2025/06/08
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