出版社内容情報
かつて乙霧村で、戸川稔という男によって一家五人惨殺事件が引き起こされた。二十二年後、事件を題材にノンフィクション作品を書いた泉蓮が顧問を務める、大学の文学サークルのメンバー六人が乙霧村を訪ねる。事件当日を思わせる豪雨の中、彼らは斧を持った大男に襲われる。閉ざされた集落で何が起きているのか、全てを見ていたのはオトギリソウの花だけだった――。全面的に加筆修正を加えた戦慄のホラー・サスペンス完全版!
内容説明
かつて乙霧村で、戸川稔という男によって一家五人惨殺事件が引き起こされた。二十二年後、事件を題材にノンフィクション作品を書いた泉蓮が顧問を務める、大学の文学サークルのメンバー六人が乙霧村を訪ねる。事件当日を思わせる豪雨の中、彼らは斧を持った大男に襲われる。閉ざされた集落で何が起きているのか、全てを見ていたのはオトギリソウの花だけだった―。全面的に加筆修正を加えた戦慄のホラー・サスペンス完全版!
著者等紹介
伊岡瞬[イオカシュン]
1960年東京都生まれ。広告会社勤務を経て、2005年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞しデビュー。16年『代償』で啓文堂書店文庫大賞を獲得し、同書は50万部を超えるベストセラーとなる。19年『悪寒』で再び啓文堂書店文庫大賞を、20年『痣』で徳間文庫大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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akiᵕ̈
30
深い森の山間にある〈松浦一族の末裔〉〈集落〉と見ただけでおどろおどろしい展開が待っているのかと心して読んだけど、22年前に一家惨殺事件があったこの村に、興味本位で大学の文学サークル6人が訪れる事で新たに巻き起こる事件と、22年前に起きた事件の裏にあった真相が意外な展開となり明かされていく。今回この旅行に参加した1人がこの事件で腑に落ちない事を改めて関係者に聞き回ることで、それぞれの学生たちの人間性や22年前の事件に隠された真実が分かるんだけど、色んな事が繋がりある意味スッキリでホラー要素はそれほどでも。2025/02/05
キナコ
29
帯にひかれて購入。昔惨殺事件があったところを見学って悪趣味すぎる。一人は真面目に研究目的だったんだろうけど、被害者や加害者にも家族がいるって分かってない人々をこらしめようとするのは理解できるかな。 終わりかたが不穏ではある。ヒトコワ系のサスペンス。2025/02/01
コロンボ
13
かつて乙霧村で戸川稔という男が一家5人を参殺し、戸川本人も斧で頭部を割られて絶命するという凄惨な事件が起こった。第1部では22年後、事件を題材に作品「乙霧村の惨劇」を作った泉蓮が顧問を務める大学の文学サークルメンバー6人が乙霧村を訪れ、そこで斧を持った大男に襲われる。22年前の惨劇再び?第2部では、私こと友里が、事件解明のために関係者一人一人に話を聞くシーンが描かれている。果たして、自分たちを襲った人物は誰なのか、22年前の事件との関係は?驚愕の事実とどんでん返し、そして映像化困難な作品だと思う。2025/02/24
kintel
7
冒頭が事件のシーンで胸高まるはじまり。そこから物語がはじまり終盤に真相が明かされるというオーソドックスな構成。閉ざされた小さな集落の中で狂気の犯人から逃げ惑うあたりは手に汗握る展開で良かった!ミステリーとしては、登場人物の中で犯人に当てはまる人がかなり限られるので自ずと判ります。それは良いとして、肝心の動機やそこに至る経緯がやや取って付けたような理由で、インパクトに欠けた。ただまあ、ボリュームに対してテンポよく進行するので飽きずに最後まで読める。スーファミの「弟切草」を思い出した。あれは面白い。2025/01/28
ぴより奈
4
起承転結でいう承の部分がすごかった。息つく間もない描写に圧倒された。 結はページ数でいうとほんの僅かであったが、だからこそインパクトが強かった。 この後が気になる。きっと多分。。2025/02/21
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