出版社内容情報
「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで貸し出されている物件がある――。幽霊を信じない探偵・獏田夢久(ばくたゆめひさ)は、屋敷で相次ぐ不審死の調査を頼まれる。さまざまな理由でその家に滞在した者たちは、一様に背筋の凍る怪異に見舞われた上、恐ろしい死に直面する。屋敷における怪異の歴史を綴ったルポ。その中に謎を解く手がかりがあるのだろうか。調査に乗り出す獏田を待ち受ける、意外な真相とは――? 「最恐の幽霊屋敷」はなぜ生まれたのか、そして、何が屋敷を「最恐」にしたのか。恐ろしい真実がいま明かされる。
内容説明
入居者が何人も不審死を遂げ、地元で恐れられているにも拘わらず、“最恐の幽霊屋敷”と謳って貸し出されている物件がある。依頼を受けた探偵・獏田夢久は、屋敷で起きた事件の調査に乗り出す。囁く人形たち、ふと過る異様な気配、謎の足音、からっぽの稲荷社―数々の怪異を記録したルポに、謎を解く鍵はあるのか?そして、この屋敷を“最恐”たらしめているものとは何か。予測不能、驚愕のラストが待ち受けるホラーミステリ!
著者等紹介
大島清昭[オオシマキヨアキ]
1982年栃木県生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。研究者として幽霊・妖怪に関する研究を行い、20年に「影踏亭の怪談」で第17回ミステリーズ!新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆん
23
「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みの物件に様々な理由で滞在した者たちが背筋の凍る恐ろしい体験をして死んでいく。 いやぁ…めちゃくちゃ怖かった! 怖くて、そして面白い! 久しぶりに夜を徹してドキドキしながら、怯えながら読書した…。ラストの怒涛の展開には怖さも忘れて驚いた。「はっ!? えぇ!?」ってなった。 すごく怖面白かったけどミステリー要素はなくてもよかったかなとも思いました。2025/06/23
ひろ
15
「最恐の幽霊屋敷」と呼ばれる一軒家で発生する惨劇を描いたホラーミステリー。一般向けに賃貸として貸し出されているというのが珍しい。年別に描かれるエピソードはそれぞれが最恐にふさわしい。単独でも恐ろしい霊が複数登場し、おぞましい死が積み重なっていく様は、もはやすがすがしい。物語は、この屋敷が幽霊屋敷となった由縁、そして屋敷で連続して発生した不審死の真相に迫っていく。探偵は登場するが、ホラーとしての熱量が圧倒的で、ミステリ要素は軽め。それでも謎解きの先の締めくくり方がとても好み。華々しいホラーで大満足。2025/07/05
bayashi
12
ホラー読まないから比較対象ほぼ持ってないが最恐の名は伊達じゃない。理不尽な存在を取り扱う中時折挟まれる本格ミステリ的要素、これがリアルへの拠り所になっているというか「ルールがあるかも」という安心を生むというか。とにかく良い緩急になっている。緩急効きすぎて言うとる場合か!?と思いながら読む部分もあったが(特に最終盤)、この辺のバランス感覚が著者独特のセンスなんだろうなあと思われる。各章視点がバラバラな構成もあっけなさからくる恐怖を際立たせる。面白かった。2025/07/14
タッキー
10
これ、これ!やっぱりこういうのです。ホラーに求めているのは。怖い。怖いけど面白い。旧家のいかにもという雰囲気、これぞジャパニーズホラーというべき作品。目の端を過ぎる影、深夜に鳴らされるインターホン。日本語ではない人形からの囁き声。ホラー好きには、たまらないシチュエーションばかりです(°▽°)家族が寝静まっている真夜中に1人で読んでいると、なんか本当に出てきそうで怖かった。そして終盤はミステリー要素も加わり。でも、この辺はあってもなくても、どちらでもいいようには感じました。また、続編も出してほしいです!2025/07/19
有理数
9
「最恐の幽霊屋敷」という極端なタイトルに偽り無し。凄まじい殺戮っぷりで暴れ回る幽霊屋敷が登場。とにかく人が死にまくるが、随所のエピソードもじわじわと怖く、死に方や演出も際立って不気味なので、とても楽しかった。最後に謎解きパートもあるが、鋭い驚きが披露される数点の真相を除くとミステリ要素はさらっとしていて、同作者の呻木叫子作品ほどホラーとミステリのバランスは釣り合っていないかも。しかしそれはそれ。内容はかなり面白く、そしてかなり怖かった。非常に満足。夜、読んでいると、玄関が気になりました……。2025/07/23
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