出版社内容情報
ここが、私たちの大切な居場所。
海辺の町に春がやってきた。小さな料理店のオーナーである海果が考えた、ワカメや春キャベツを使った新メニューは大好評。店を訪れる顔なじみにもそれぞれ転機が訪れているようだ。そんな中、妹分である愛のアイディアで朝市をやることに。新鮮な魚介類と土付きの三浦野菜は飛ぶように売れていく。だが、思わぬ事態が起きて――。魚も野
菜も人も、見栄えで選ばれる今、本当に大切なものは何か? 温かな気持ちが満ちる感動の物語。
内容説明
海辺の町に春がやってきた。小さな料理店のオーナーである海果が考えた、ワカメや春キャベツを使った新メニューは大好評。店を訪れる顔なじみには、それぞれ転機が訪れているようだ。そんな中、妹分である愛のアイディアで朝市をやることに。新鮮な魚介類と土つきの三浦野菜は飛ぶように売れていく。だが、思わぬ事態が起きて―。魚も野菜も人も、見栄えで選ばれる今、本当に大切なものは何か?温かな気持ちが満ちる感動の物語。
著者等紹介
喜多嶋隆[キタジマタカシ]
5月10日東京生まれ。コピーライター、CFディレクターを経て、第36回小説現代新人賞を受賞し作家に。スピード感溢れる映像的な文体で、リリカルな物語を描き、多くの熱烈なファンを獲得している。湘南・葉山に居を構え執筆と趣味の海釣りに励む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
76
潮風シリーズ第4弾。作品を重ねるごとに「海果」と「愛」のつながりはますます強くなっています。本作もしっかりと過去作からのレギュラー陣が登場しており、元気で変わらない姿が伺えます。店の準スタッフである「葛城」さんの話がどれもじんわりきて、涙を誘います。「愛」と「耕平」もいい感じで何より。肝心な「海果」と「一郎」、「慎」のトライアングルは本作で果たしてどう展開するのか、今後も楽しみですね。本作は所々、涙腺がゆるむポイントがあるので油断していると涙が出てしまいます。「愛」はしっかりとステキに成長してますね。2024/09/28
bura
71
シリーズ第4弾。葉山、森戸海岸の近くにあるシーフード食堂「ツボ屋」。オーナーの海果とその妹分の愛は魚市場で見てくれが悪く捨てられる魚を拾って来てビンボー食堂をやりくりしている。今回も二人の周りでは色々な出来事が。中でも青空市、マルシェを開くエピソードがメインである。土が着いた人参を不衛生とクレームをつける金持ちの主婦。 「ニンジンに土がついてたら洗えばいいじゃん」何気ない愛の言葉。見栄えだけで物事を判断する多くの大人を戒めるものだった。フードロスや貧しさをテーマにするこのシリーズ。次作も楽しみだ。2024/11/17
Shoji
35
シリーズ四作め。葉山でオンボロ食堂を営む海果とアルバイトの愛。海果は母親の借金を背負い、愛の父親は蒸発、母親はガン闘病中。生活費と医療費が重くのしかかる。キツイ日々。しかし、海果と愛の周りには心の温かい人が自然と集まってきます。転んでもタタでは起きない二人。何が起きてもへこたれません。気が付くと、マスコミで評判になったり、漫画のヒロインになったり。めくりめく展開と波瀾万丈さが面白かったです。2024/10/21
kaede
18
彼女達を見ていると、ふと立ち止まることが出来る。毎日忙しく、時間に追われがちな生活の中のオアシスみたい。本作はお魚に加え、野菜が登場し「生きること」の大前提である食にフォーカスした作品だったかなあ。三浦野菜をはじめ、野菜をモリモリ食べたい。2025/03/20
SHIN
17
葉山における潮風シリーズ第一段。小さいながらも廃棄食材・通称ぶさいくなトマトを活かす真心食堂を営んでいく。この飾らない食材や言葉は、人を引きつけていく手本のようなお話しでした。2024/10/19
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