出版社内容情報
宇宙基地に連れてこられたミノルとハルコは、奇妙な”電波幽霊”の正体を突き止めるため、基地隊員のキダ、特殊ロボットのプーボとともに広大な宇宙空間へと旅立った。摩訶不思議ないくつもの惑星でピンチを乗り越え、彼らは果てしない宇宙で大活躍する。
内容説明
宇宙基地でおばけが出た。丸くて赤くて、白い水玉もようがついたやわらかい風船のようなものが、変な声を出しながらふわふわ浮いている。若い者にしか見えないおばけの正体を探るべく調査隊へスカウトされたミノルとハルコは、隊員のキダ、ロボットのプーボとともに広大な宇宙へ旅立つ。不思議な惑星をめぐるうち、星を滅ぼす存在と出会い―。
著者等紹介
星新一[ホシシンイチ]
1926年東京生まれ。東京大学農学部卒。57年日本初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参加。68年『妄想銀行』で第21回日本推理作家協会賞受賞。ショートショートの第一人者として1001以上の作品を発表した。その他、時代小説、少年小説など多方面で独創性を発揮。97年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
23
子どもの光1966年8月号~1967年7月号宇宙の声、野性時代1976年3月号包みの2編を2024年11月角川文庫刊。100分間で楽しむ名作小説シリーズ。宇宙の声は星さんらしさが感じられるジュベナイル長編で好ましい。包みはオチではなく過程を楽しむ長めのショートショートで、これを好む人も多いだろうが、オチの優れたものもチョイスしてほしかった。100分間〜シリーズは字が大きいのがよいです。2025/02/01
まいさん
8
「100分間で楽しむ名作小説シリーズ」として2編を収録。『宇宙の声』は、少年少女が主人公の冒険譚。子供向けなんだろうけれど大人が読んでも面白い。そして、ある日見知らぬ青年から包みを預けられた画家が、その中身や背景を様々に妄想して描いた絵達が評判を呼んだ『包み』。包みの中身は果たして?。2025/02/17
ムーミン2号
7
角川文庫の「100分で楽しむ名作小説」というシリーズの一冊で、星さんの作品が二作収められている。二作って、星さんにしては少なくない? と思われるだろう。それもそのはず。収録されている「宇宙の声」はSFジュブナイルで、「包み」は短編くらいの長さがあって、どちらもショートショートの範疇には入らない。けど、どちらも星ワールドで煌めく作品に違いない。こういう物語の展開をどう作り出してきたのだろう? などと思いながら読んだけど、「包み」はその一つの答えなのかも知れない。新潮社では出し得なかったアンソロジーかも?2025/04/27
Ponyo
6
子どものころにはまりまくっていた星新一。たまに読みたくなって、何冊かは実家から持ち出しているのだけれど、これは読んだことがない一冊。出かけたついでに読み切る短編2編で、やさしいストーリー展開ながらもウィットに富んでいてひきこまれる。さすが。何を読んでも、いつ読んでも純粋に楽しめる作品をこれだけたくさん生み出せるって、尊敬でしかない。2024/12/01
読生
3
いかんいかん、先入観。 いや、でも薄氷なんだもの、仕方ないよね。 危ないものばかり、一歩間違えれば元も子もなくなるものばかり。 どこかに落とし穴があってもおかしくない。 高度ではない文明の者たちは常に争っている、か。 この人類の高みに到達できるのはいつの日か。 その時この地球は住める状態なのか。2025/02/08
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