出版社内容情報
「怖い絵」シリーズの著者が、「生活用品」「食べ物」「動物」「装飾品」「シンボル」「楽器」の6章から成る全32作品を読み解く! ルノワールが描いた作家史上唯一の男性ヌード(『猫を抱く少年』)、クリムトが黄金色で描いた知恵と戦の女神(『パラス・アテナ』)、ミュシャがギリシャ神話の王女に施した流麗な装飾品(『メディア』)など名画に描かれたアイテムから歴史的背景や絵に秘められた画家の思惑を解き明かす保存版。
内容説明
「怖い絵」シリーズの著者が、「生活用品」「食べ物」「動物」「装飾品」「シンボル」「楽器」の6章から成る全32作品を読み解く!ルノワールが描いた作家史上唯一の男性ヌード(『猫を抱く少年』)、クリムトが黄金色で描いた知恵と戦の女神(『パラス・アテナ』)、ミュシャがギリシャ神話の王女に施した流麗な装飾品(『メディア』)など、名画に描かれたアイテムから歴史的背景や絵に秘められた画家の思惑を解き明かす保存版。
目次
第1章 生活用品
第2章 食べ物
第3章 動物
第4章 装飾品
第5章 シンボル
第6章 楽器
著者等紹介
中野京子[ナカノキョウコ]
作家・ドイツ文学者。北海道生まれ。2017年「怖い絵」展特別監修者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
50
西洋絵画を生活用品、食べ物、動物、装飾品、シンボル、楽器をテーマに読み解いています。描かれたモチーフに改めて気付かされることも多くありました。歴史的背景や画家の思惑を知ることで、より興味深く絵画を鑑賞でき、興味深かったです。2025/04/03
Shun
32
絵画の中のモノを引き出しにストーリーを語る中野京子さんの絵画エッセイ。本書はもともと十数年前に雑誌で連載されていた企画を掘り起こしてさらに肉付けをして1冊の本となった。1篇が短くあっさりとした印象なのはそのためだろう。同じようなテーマで書かれた著者の本はいくらか読んできましたが、本書で取り上げた絵画はまだ出会ったことのない作品が多く安心しました。絵の中のモノの意味を知れば絵画の印象が変わる。例えばクリムト「パラス・アテナ」の女神に畏怖したり、また同じ生首でもサロメとユーディトの判別ができるようになったり。2025/01/30
夜桜キハ
23
怖い絵と勘違いして予約してしまった本。題名が似ている……。解説系は文章にあうあわないがもろ出るので怖かったですがむしろ美術図鑑系より読みやすかった上に面白かったです。最初の方は何も感じませんでしたが、カーロの絵に隠されたカーロ自身が壮絶すぎてそれ以降も歴史と混ぜてくれたのですごく面白かったです。物に焦点を当てるというのもとても興味深い。何より、中野京子さんの文体が読みやすくて他の作品も読みたくなりました。よく図鑑系借りてたけどこっちのほうが良いかもしれない。中野京子さんもちゃんと集めたいですね。購入予定。2025/04/18
星落秋風五丈原
22
小さくても美麗な絵がいっぱい。クラナッハのユーディットが良い。2025/02/14
凛
21
全32作品の怖い西洋絵画の生活用品、食べ物、動物などの観点から絵の解説をするエッセイ。タイトルからホラーチックな内容を期待しましたが、怖い!不気味!といったな内容ではありませんでした。それでも、知っているはずの絵画でも、絵の中の水滴、煙草など、気づけてない点が多く観るたびに新たな発見があり、美術鑑賞は奥が深いなと改めて痛感。『カーネーション、リリー、リリー、ローズ』は表紙にもなっている作品で、私も好きな一枚。それでもまだ自分の知らない奥深さがありそうで、改めて違う鑑賞の仕方で絵を観たいと思った。2025/02/09