出版社内容情報
奥嵯峨にある小さな寺の住職が、両手首を切り落とされるという異様な姿で殺害された。「香炉寺」と呼ばれるこの寺は、昨年幽霊が出るという心霊動画で一躍人気になった寺だ。臨場した解剖医の千夏とその助手の久住は、解剖を進めながら両手首切断の謎に挑む(「古刹の殺人」)。若い女性がアパートの一室で死亡した。死因は不明、キャバクラに勤めていた彼女の足首には、店のシンボルである熱帯魚のタトゥーが施されていた。勤務先からアパートへの帰り道の状況を確認した千夏は「二次溺水」を疑うが……(「溺れる熱帯魚」)。閑静な住宅街に建つ豪邸のリビングで発見された、腹部をめった刺しにされた女子高生の死体。凶器もなし、動機も見当たらない――。現場に向かった千夏は、真っ先にある場所に足を運び、警察を驚かせる(「爛れた罪」)など、圧倒的なリアリティで描く4話を収録。
内容説明
クールな美貌と卓越した指先を持つ法医解剖医・加賀谷千夏。凄惨な現場でも、彼女の観察眼は揺るがない。京都の由緒ある寺で発見された住職の両手首切断の謎、閑静な住宅街で起きた女子高生刺殺事件の裏にある衝撃の事実、爆発火災に巻き込まれ左腕しか残っていない遺体が伝える想い―。千夏のメスは、想像を超える真相を明らかにしていく。現役の解剖技官である著者が、圧倒的な臨場感で人間の業を描き出す法医学ミステリ。
著者等紹介
小松亜由美[コマツアユミ]
秋田県大仙市生まれ。東北大学医療技術短期大学部衛生技術学科を卒業し、臨床検査技師免許取得。現在、某大学医学部法医学教室にて解剖技官を務め、これまで多くの異状死体の解剖に携わる。『誰そ彼の殺人』(幻冬舎)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きりん★
さっちゃん
坂城 弥生
よっち