出版社内容情報
秋間文夫のもとに不審な電話がかかってきた。北川健と名乗るその男は、かつて秋間の親友だったと言うが、秋間には心当たりがなかった。読んでほしいものがあると告げられた秋間は、原稿が記録されたフロッピーディスクと、500万の現金を渡される。北川が何度も時間を逆戻りしているという不思議な物語を読むうち、秋間は18年前に起きた井の頭線の事故のことを思い出す――。直木賞作家が紡ぐ、時間を超えた傑作ミステリ。
内容説明
秋間文夫のもとに不審な電話がかかってきた。北川健と名乗るその男は、かつて秋間の親友だったと言うが、秋間には心当たりがなかった。読んでほしいものがあると告げられた秋間は、原稿が記録されたフロッピーディスクと、500万の現金を渡される。北川が何度も時間を逆戻しているという不思議な物語を読むうち、秋間は18年前に起きた井の頭線の事故のことを思い出す―。直木賞作家が紡ぐ、時間を超えた傑作ミステリ。
著者等紹介
佐藤正午[サトウショウゴ]
1955年長崎県生まれ。83年『永遠の1/2』で第7回すばる文学賞を受賞。2015年『鳩の撃退法』で第6回山田風太郎賞を受賞。17年『月の満ち欠け』で第157回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蝸牛
4
1998年なんてずいぶん時代設定が古いなぁ、と思ってたら刊行自体1999年と古い本なのですね。 題名『Y』の意味は読んでいくと途中で判明。タイムリープで過去を変えたことで生じる未来の枝分かれのことなのね、と。2024/11/16
他三十
2
40代のおっさんとしては、何の変哲もない日常にうんざりすることはあったけれど、ある機会を得て、私は自分自信を見つめ直す時間を持てました。 だから、過去に戻ってやり直したいとは思うことはないけれど… もしそれが叶ったとしても、どんな成功もどんな悲劇も起こりうるってこと。 目の前の事実を受け入れるってことだと思います。 『Y』佐藤正午 #読了2024/12/16
momopi
1
内容としては、タイムリープの中で分岐が繰り返されるというお話です。 90年代中頃を舞台としていますが、当時の空気感がありありと再現されて懐かしく感じました。2025/03/09
かずぺん
1
入り組んだ難しい話のような展開でしたが、読み終わってみるときちんと回想することができます。展開の組み立て方が面白いです。2025/01/23
タケ
1
主人公が何度も過去に遡って 過去を変えて行く。 自分の思うようには中々変えられない現実。 過去の親友や妻からも忘れさられて 生きていく辛さ、幸せとは到底思えない。 タイムマシンがあったら良いなと思った事もあったけど、過去を変えてはいけないと感じた。2024/12/15
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