出版社内容情報
マンションの一室で元刑事の警察官・狩野雷太は衰弱した男児と、傍らで餓死した妹を発見する。母親を取り調べるものの、その本名や、なぜ子どもたちを置き去りにしたのかは不明のままだった。しかし、彼女が過去に巻き込まれた誘拐事件が明らかになり、アサヒとユウヒという兄弟が捜査線上に浮かび上がる。彼らがこの誘拐を企んだ理由とは。2つの事件を結ぶ糸は何か? ハラハラが止まらない、心揺さぶる傑作長編ミステリ!
日本推理作家協会賞<短編部門>受賞シリーズ。
内容説明
マンションの一室で元刑事の警察官・狩野雷太は衰弱した男児と、傍らで餓死した妹を発見する。母親を取り調べるものの、その本名や、なぜ子どもたちを置き去りにしたのかは不明のままだった。しかし、彼女が過去に巻き込まれた誘拐事件が明らかになり、アサヒとユウヒという兄弟が捜査線上に浮かび上がる。彼らがこの誘拐を企んだ理由とは。2つの事件を結ぶ糸は何か?ハラハラが止まらない、心揺さぶる傑作長編ミステリ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
36
神倉駅前交番のお巡りさん狩野雷太の推理第2弾。物語はなかなか狩野さんは登場しないまま進む。10年ぶりに再会したアサヒとユウヒを軸に誘拐、車上生活、虐待など重い内容で読むのがしんどくなってしまった。狩野雷太の登場で後半はグイグイと読ませる。またの登場に期待!2024/12/11
むつこ
33
シリーズ2作目。なかなか主人公・狩野が登場しなくてハマれずもっと面白かった印象があったので後半ようやく出てきて「そうそう!」と警察官なのに探偵のような推理(ミステリー)小説だったことを思い出した。車上生活をする児童虐待、誘拐を企てるなどドンヨリする展開だった分、真相をズバッと言い当てる主人公にスッキリした。2025/03/11
タケチヨ
26
狩野雷太シリーズ第2弾。短編集である前作が中々面白かった記憶があり長編である本作も期待して読んだが、面白い反面切なさも大きい読後感。時代を跨いだ幼児虐待の連鎖がえげつない内容だった。肝心の狩野雷太は相変わらず鋭い洞察力だが今回出番少なめで、取調べ中の心の声やたまに男性のような言葉使いになる烏丸さんのキャラのほうが印象に残った。最後に編集者さんへの謝辞が載っていたが続編はないのか?2024/10/26
petitlyz
25
「神倉駅前交番 狩野雷太の推理」シリーズ2作目。生き別れになっていた兄弟(と思しき)大学生アサヒとその弟ユウヒの再会の場面から始まる。この2人は子供の頃、ワケアリで父子3人で車上生活を送っていた。その弟から偽装誘拐の手伝いを頼まれる。偽装誘拐の主犯は政治家の娘の美織。この美織がさらに数年後、幼い男児と女児を自宅に置き去りにして女児が死亡してしまう。なぜそんなことになったのか、狩野によって最後の最後に明かされる。非常に悲しい真相でびっくりしてしまった。2025/09/09
ちょん
21
狩野さん久しぶり!まさかまた会えるとは!!前回の作品がどんなんだったかハッキリ覚えてないのだけど、狩野さんの飄々とした雰囲気は覚えてた✨烏丸さんの取り調べの描写シーンがとえも良かった。「見えないナイフを構えた被疑者に向かって、こちらも見えない銃を構える。」カッコよすぎる(இ௰இ`。)✨2024/10/22