脱露―シベリア民間人抑留、凍土からの帰還

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脱露―シベリア民間人抑留、凍土からの帰還

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  • サイズ 46判/ページ数 360p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041146507
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0095

出版社内容情報

13歳の少年は密航者としてシベリアに送られた。
彼が故国の地を踏むまでに40年以上が過ぎていた。
敗戦後、ソ連に占領された南樺太。日本に帰ろうとする人、逆に家族との再会を目指し樺太に行く人は密航者とされた他、不当逮捕された人も多い。彼らは如何に生き延びたか?
8年強の取材で明かされる“この国”の秘史。

鉄道員、炭鉱夫、大工、運転手……。敗戦後の南樺太で彼らは突然逮捕された。彼らや密航者は囚人としてラーゲリに連行され、苛酷な労働の刑期が明けてもソ連各地に強制移住させられる。
更に組織も名簿も持たないため引揚げ事業の対象外となり、生き延びるためにソ連国籍を取得すると、日本政府は数百人にのぼるシベリア民間人抑留者を「自己意思残留者」として切り捨てた。
ソ連崩壊後、彼らは発見される――。
国がなくとも何者でなくとも生き抜いた男たちとその家族の、格闘と尊厳の軌跡。

【目次】
はじめに 荒野に四七年、名前の漢字だけは覚え続けたーー小関吉雄
序章 もうひとつの抑留史――南樺太から囚人としてシベリアに抑留された民間人
第一章 “幽霊”からの帰還――植木武廣
第二章 “再会”という苦悩、女たちの抑留――木村鉄五郎
第三章 母親は一三年間「戦時死亡宣告」を拒み続けた──佐藤弘
第四章 六六年を経て日露の家族がひとつになった日――結城三好
第五章 一三歳の密航者、カザフスタンで「サムライ」となる──三浦正雄
第六章 奴隷のような日々を生き抜く──伊藤實
第七章 決死の脱走、KGBの監視下に置かれ続けた男――熊谷長谷雄
第八章 受け入れなかった故国、死去二四年後の死亡届――圓子賢次
終章 シベリア民間人抑留者群像
おわりに 
シベリア民間人抑留者未帰還者一覧
主要史料・論文・参考文献・映像一覧

内容説明

抑留と残留、双方の運命を背負わされた「民間人」たち。鉄道員、炭鉱夫、大工、運転手…。敗戦後の南樺太で彼らは突然逮捕された。彼らや密航者は囚人としてラーゲリに連行され、苛酷な労働の刑期が明けてもソ連各地に強制移住させられる。さらに、組織も名簿も持たないため引揚げ事業の対象外となり、生き延びるためにソ連国籍を取得すると、日本政府は数百人にのぼるシベリア民間人抑留者を「自己意思残留者」として切り捨てた。ソ連崩壊後、彼らは“発見”される―。国がなくとも何者でなくとも生き抜いた男たちとその家族の、格闘と尊厳の軌跡。

目次

序章 もうひとつの抑留史―南樺太から囚人としてシベリアに抑留された民間人
第1章 “幽霊”からの帰還―植木武廣(シベリア)
第2章 “再会”という苦悩、女たちの抑留―木村鉄五郎(シベリア)
第3章 母親は一三年間「戦時死亡宣告」を拒み続けた―佐藤弘(シベリア)
第4章 六六年を経て日露の家族がひとつになった日―結城三好(シベリア)
第5章 一三歳の密航者、カザフスタンで「サムライ」となる―三浦正雄(カザフスタン)
補章 もうひとつの物語―村上一子
第6章 奴隷のような日々を生き抜く―伊藤實(カザフスタン)
第7章 決死の脱走、KGBの監視下に置かれ続けた男―熊谷長谷雄(マイコープ)
第8章 受け入れなかった故国、死去二四年後の死亡届―圓子賢次(ウクライナ)
終章 シベリア民間人抑留者群像

著者等紹介

石村博子[イシムラヒロコ]
1951年、北海道室蘭市生まれ。ノンフィクションライター。法政大学卒業後、フリーライターとして各新聞・雑誌で活躍。サハリン残留邦人への関心から「NPO法人 日本サハリン協会」の会員となり、シベリア民間人抑留者の存在を知る。協会保存の資料を基に調査・取材を積み重ね、約8年の歳月をかけて本書を書き上げた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

33
悲惨で理不尽なシベリア抑留。本書は民間人抑留者の戦争捕虜者を上回る苦闘と帰国の複雑な思いを追うドキュメト。樺太に残る家族を心配して安全な日本からの戦後の再渡航を密航として囚われたり、取るに足りない微罪で3〜5年の懲役刑が課される。しかも服役後も帰国が許されず強制的な労働を強いられる不条理に唖然。日本に残した家族とソ連で新たに関係を結んだ家族との葛藤が切ないし、ルーチンな手続きから漏れてしまった人々に対する行政の塩対応が腹ただしい。2024/11/15

Nobuko Hashimoto

21
シベリア抑留といえば大陸にいた日本軍兵士が大半だが、本書は民間人抑留を取り上げている点に特徴がある。気の毒としかいいようのない罪を着せられ、数年間刑務所に入れられ、出所後も指示された土地で働くことを余儀なくされた人たち。現地で配偶者や子どもができたり、KGBの監視や横やりを怖れたりといった事情で帰国がかなわかった人々を見つけ出し一時帰国をかなえたのは民間組織だった。大変興味深く意義ある著作だが、カザフスタンにいた人がわりと取り上げられているのに「脱露」という書名は若干違うような気がするのだけど。2025/01/07

inarix

9
シベリア抑留は軍人だけに起きた悲劇ではなかった。第二次世界大戦敗戦後、ソ連に占領された南樺太。そこで生活していた多くの日本人(民間人)が突然逮捕され、囚人としてラーゲリに連行されていた。南樺太から脱出しようとする人、南樺太に家族を探しに行った人までも。一介の民間人であったために軍人のように属する組織も名簿も持たなかった彼らは、引揚事業という救済の手から零れ落ち、再び見出されるまで40年以上の歳月を要した。8年強の取材で詳らかになる抑留者たちの壮絶な人生。360頁を一気に読ませる文章も圧巻で、もう涙も出ない2024/12/22

ののまる

7
歴史に埋もれ、存在も無視されたシベリア民間人抑留者たちと、引き裂かれた家族。2025/04/27

Humbaba

3
自分から求めてその場所へと渡ったわけではないとしても、そこで暮らすためには周囲の環境に溶け込まざるを得ない。そして周囲の関係に溶け込むということはそれだけ深い関係を築くということであり、いくら祖国へ帰れるようになったとしても全てを無視して帰ることなどできない。思い通りであったかはともかくとしてこれまで生きてきた人生があり、大切にしたいものもある以上自由に行動することは難しくなる。2025/04/06

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