出版社内容情報
警視庁文書解読班の矢代朋彦は、休日を使い、七年半前の事件を個人的に調べていた。それは、矢代の幼馴染みの水原弘子が階段から落ちて死亡した事件だった。手掛かりは、犯人らしき男が所持していたとされる古い型のカメラのみ。矢代は、それと同じ型のカメラがフリーマーケットで出品されているのを知り、なんとかカメラを入手した。だが、そのカメラのフィルムには、殺人予告ともとれる、恐るべきメッセージが写っていた──。
内容説明
警視庁文書解読班の矢代朋彦は、休日を使い、7年半前の事件を個人的に調べていた。それは、矢代の幼なじみの水原弘子が階段から落ちて死亡した事件だった。手がかりは、犯人らしき男が所持していたとされる古い型のカメラのみ。矢代は、それと同じ型のカメラがフリーマーケットで出品されているのを知り、ようやくカメラを入手した。だが、そのカメラのフィルムには、殺人予告ともとれる、恐るべきメッセージが写っていた―。
著者等紹介
麻見和史[アサミカズシ]
1965年千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ma-bo
102
警視庁文書捜査官シリーズ10作目。メンバーの矢代が個人的に追っていた、未解決となっている7年半前に起こった幼馴染の転落事件。犯人が所持していたと思われるカメラが見つかりフィルムに残されていた写真と奇妙な脅迫文のようなものと、新たに発生した猟奇殺人事件が繋がりを見せる。脅迫文の文字のフォントから出どころや時期を突き止めたり、現場に残されたメッセージの解読等今作は文書解読班の活躍がしっかりあり。対立構造だった岩下管理官率いる情報解析班との関係も変化が。矢代の事件も解決した事により新たな展開があるのか?2024/07/03
KAZOO
95
もうこのシリーズも10冊目となっているのですね。こんなに長続きするとはおもっていなかったのですが、やはり人気があるようです。文書解読犯の巡査部長の幼馴染が死んだ事件を調べようとしているところに猟奇的な殺人事件が起こります。さらにその後も殺人事件が続き、幼馴染の死んだ事件との関係もあったりして話を面白くしているという気がしました。今回はあまり文書解読の絡みが少なかったのですが今後も続くようです。2024/03/27
タイ子
83
今作は文書解読班の矢代がライフワークにしているある事件の手がかりとなるカメラの行方を追っているうちに辿り着く7年半の努力と執念の先にある悲劇との対面の物語。矢代の幼馴染み・水原弘子が階段から落ちて死亡して7年半。やっと見つけたカメラから現像された奇妙な写真。片や、凄惨な殺人方法で殺された男の死体が連続して見つかる。そこに残されたダイイングメッセージ。文書解読班が疎まれていた時期もあるが、今や必要不可欠のチームとなり捜査にも参加できる事が嬉しい。真実の惨さと過去との繋がりに因縁の文字が浮かぶ。今作も面白い!2024/04/20
雅
61
執念が生んだ切ない話し。2025/03/31
大阪魂
45
警視庁文書捜査官シリーズ第10弾!いつも警察を緩く書きすぎなんちゃう?っておもてたこのシリーズなんやけど、今回の岩下管理官の行動でちょっと見直したかなあ!矢代が長いこと追っかけてきた7年前に彼女殺された事件で鍵となったカメラをフリマで発見!そこに残されたフィルムには殺人予告の脅迫状の写真が…これ7年前の写真やゆーのにその脅迫状をなぞるように猟奇的殺人が連続発生…残された血文字の謎に取り組む理沙たちなんやけど…この謎簡単やのに繋がらへん文書解読班、あかんやん!って思たけど、まあそーゆーシリーズやしねー(笑)2025/01/24