出版社内容情報
主命に背くならば腹を斬れ――。薩摩藩の下級武士に生まれた調所広郷は、多年の功を認められ、藩主の側用人を務めるようになっていた。七十七万石の権勢を誇っていた薩摩藩も、かつての藩主・重豪の失策によって、いまでは五百万両という莫大な借金を抱えている。財政改革主任に抜擢された広郷は、非合法も厭わぬ強引な手腕で藩の立て直しに挑む。明治維新のきっかけを作り上げた傑物の、燃えたぎるような一生を描いた歴史巨編。
内容説明
薩摩藩の下級藩士に生まれた調所広郷は、多年の功を認められ、藩主の側用人をつとめるようになっていた。七十七万石の権勢を誇っていた薩摩藩も、かつての藩主・重豪の失策によって、今では五百万両という莫大な借金を抱えている。財政改革主任に抜擢された広郷は、非合法も厭わぬ強引な手腕で藩の立て直しに挑む。主命に背くならば腹を切れ―。明治維新のきっかけを作り上げた傑物の、燃えたぎるような一生を描いた歴史巨編。
著者等紹介
安部龍太郎[アベリュウタロウ]
1955年福岡県生まれ。国立久留米高専機械工学科卒。図書館司書を経て90年『血の日本史』で衝撃的なデビュー。2005年『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞、13年『等伯』で直木賞、16年歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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イケメンつんちゃ
20
ひとりの被害者より10人の加害者 やっとこさ スタート地点に到着致しました あのような心痛なことが 今後起こらないように 心より戒めて参ります 旭川のあの惨事 知らん顔はやめましょう あの男はダークヒーローなのか おそらく 人生において 丸善書店最後購入であろう文庫本 ただひたすら読みました 実在されていた 薩摩藩家老の生い立ち 江戸時代末期から明治時代への布石 ダークな島津公が イヤミス 人の命をなんだと 叫びたくなる 表裏一体の展開に 長いけど おもしろい 実におもしろい 単行本も読みました 宝塚記念2024/06/14
coldsurgeon
5
幕末維新期の薩摩藩の礎を築いたともいえる調所広郷の一生(とはいえ中年期以降ではあるが)を描いた歴史時代小説。莫大な負債を250年賦無利子返済とし、佐藤・薬用植物なdの専売性強化や琉球貿易を隠れ蓑にした抜け荷などで莫大な貯蓄を生み出し、藩の経済を生き返らせた超一流の政治家であった。歴史的な評価はいろいろあるだろうが、来るべき時代を見据えた、魂ある政治を生み出した人物であることは間違いない。2024/05/05
めご
5
江戸時代後期、莫大な借金を抱えた薩摩藩で、借金返済そして来るべき未来、開国に向けて貯蓄をも命じられた調所笑左衛門広郷の一生を描いた物語。贋金作りや搾取、抜荷など非道なことにも手を染めなければ成し遂げられなかった改革。この人がいなければ、薩摩藩が明治維新で活躍することはなかった。2024/04/21
りょうさん
3
⭐️⭐️⭐️⭐️2024/08/25
thewildwind
1
調所広郷が主人公。あまり面白くない時代の話と思っていたが、めちゃくちゃ面白かった。このような生き方があるのだな。まさに滅私奉公。西郷大久保に勝るとも劣らない。2025/06/13
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