出版社内容情報
「忠告だ。影山には近づくな」。
川崎中央署の若手刑事・村上翼は、管内で起きた人質事件をきっかけに傍若無人なベテラン刑事・影山康平に目をつけられ、強引に連れ回されるようになる。
署内の誰もが”裏切り者”と敬遠する影山が、実は10年前に起きた未解決の殺人事件を独自に捜査し続けていると知り、村上も事件解明へと乗り出すが、その矢先、新たな殺人事件が発生。
被害者の身元もわからず捜査は難航するかと思われたが、村上は2つの事件のつながりに気づき……。圧巻の王道警察小説!
内容説明
「忠告だ。影山には近づくな」川崎中央署の若手刑事・村上翼は、管内で起きた人質事件をきっかけにベテラン刑事・影山康平に目をつけられ、強引に連れ回されるようになる。署内の誰もが“裏切り者”と敬遠する影山が、実は10年前に起きた未解決の殺人事件を独自に捜査し続けていると知り、村上も事件解明へと乗り出す。しかしその矢先、新たな殺人事件が発生。村上は2つの事件の繋がりに気づくのだが…。圧巻の警察小説!
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年茨城県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
96
堂場さんの最新文庫です。川崎での新人刑事が幼児を人質に取る事件に対応しているところへ、同じ署に勤務するベテラン刑事と関わり合いになります。その刑事は嫌われ者で一部の管理者がその刑事にからむ事情を知っているような様子です。新人刑事がその刑事とペアのような感じになります。昔の事件につながるような事件が起きてかなり様相が複雑化します。以前に比べると堂場さんの作品は人間の本質をえぐるような作品が多くなっている気がします。2024/03/14
むつこ
33
とりあえずシリーズものではない警察小説。新米の主人公・村上は単独行動をして周囲から嫌われている影山からコンビを組んでくれと言われる。堂場さんらしい食事・料理のシーン、ふとした微妙な雰囲気の描写や機微がいい。今までの警察シリーズものを一冊にまとめた感が強いけれど、飽きることなく影山の行動を追いかけ読ませてくれる。シリーズ化するといいな。2024/08/27
タケチヨ
23
10年前に起きた事件の真相と現在の事件との繋がり、単独行動で動く影山の過去など謎の部分が多いが個人的には新人刑事村上の成長物語といった印象が強い。度々出てくる食事のシーンの描写などでページ数が増えている気がするが中々読み応えのある内容だった。終盤での影山と村上のやりとりも感慨深い。2024/07/16
夢子
22
同じ警察署で孤立する先輩刑事の影山と、新米刑事の村上、影山は秘密をたくさん抱える刑事で、10年前の事件を1人で捜査している。ずっと1人でやって来たのに新米の村上を巻き込んで行く。新人村上の刑事としてのかんが責任感が人一倍で事件解決に向かっていく、相変わらずの読み応えのある堂場瞬一作品です。2024/05/29
あつし@
9
シリーズ(化すれば記念すべき)第一巻。面白くて一気に読了した。題名と内容からして、主人公は影山という事になるだろうが、個人的には新人刑事村上翼くんの活躍が痛快だった。新人の成長物語は、「一ノ瀬」以来の様な気がする。(ところで、その一ノ瀬はどうなっているのか?誰かご存知でしたら教えてください。)ラストの翼くんの言葉が沁みた。『俺は影山さんが好きじゃないけど…誰かが目の前で腐っていくのを見るのは嫌です。俺の前で腐らないで下さい』新しいバディのシリーズ化に期待している。2024/03/24