出版社内容情報
高校生の亜胡は、人目が気になるあまり、周囲に合わせることに慣れてしまい、本当の自分がわからなくなっていた。友だちといると、楽しいけど疲れる――。みんなと離れて一人になる時間がほしくて、間違えたふりをしてとった選択授業の書道。そこで、中学時代に片思いをしていた男子・佐木冬斗に再会する。中学時代、明るかった彼だが、「人のストレスが視える」という不思議な能力をからかわれ、人を遠ざけるようになってしまっていた。思い切って話しかけた亜湖は、無口な佐木とぽつぽつと会話をするようになる。そして、過度なストレスが原因で、心と表情を失い、人の目に認識されなくなる“亡霊”という恐ろしい現象の存在を知る。亜胡の友人・えみりの心が危ないと佐木に忠告された矢先、えみりがマッチングアプリで出会った男子に殴られるという事件が起きて、学校は騒然とするが……。
内容説明
「心が死ぬと人は亡霊になる」。人のストレスが黒い影として視えるという佐木くんから、友達が危ないと言われ亜胡は困惑する。咲凛とは仲良しグループだったが、最近仲間はずれになり表情を失っている。最悪、死んでしまう可能性もあると知り、亜胡の気持ちは揺れ動く。友達を救いたいけど、教室で居場所をなくすのは怖い。なかなか一歩を踏み出せずにいたが…。一緒なら変われることがある。悩みも勇気も共感度200%の青春小説!
著者等紹介
丸井とまと[マルイトマト]
2019年、「名前のない喫茶店」(『青くて、溺れる』に改題)で、カクヨム×魔法のiらんどコンテスト「泣ける」小説部門“特別賞”、21年「君と過ごした透明な時間」で、魔法のiらんど大賞2020“青春小説部門特別賞”、「青春ゲシュタルト崩壊」で第5回野いちご大賞“大賞”、「教えて、春日井くん」で同“noicomi賞”を受賞。繊細な筆致で10代の心を掬い上げる作品世界は、10代の読者から圧倒的な共感と支持を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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