感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
6
悪しき日本的言語伝達様式とは「伝えない伝達様式」であり、それに乗っかっているのが亀井の悲劇である。端的な象徴は本書の『恋愛論』という書名に見られる。吉行淳之介の同一書名や遠藤周作『恋愛とは何か』と比較せられたい。両者とも中身の出来映えは別としても書名への読者の要求には応えようとしている。即ち言葉が通じている。仮に亀井を全く知らずに書名だけ見て本書を買った人がいたらその99.9%は失望したろう。私は書名が内容を全く反映してないのは先刻承知なので何でもない。解説の佐古純一郎も「『恋愛論』と題されているけれども2023/04/13
つちのこ
1
角川文庫版。1977年頃読了