出版社内容情報
二ヵ月後にオリンピック開催を控えた、全日本フィギュアスケート選手権。
この大会には日本女子フィギュアの歴史を変える選手二人が揃った。
卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者・京本瑠璃。
圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。
波乱続きの競技人生を送る彼女たちをこの舞台に導いたのは、それぞれのパートナーだった。
片や、運命が出会わせた師弟。
片や、幼馴染みの選手同士。
強く結びついた女性二人×二組がひとつの五輪出場権をかけてぶつかり合う。
内容説明
二人なら、世界の頂点を目指せる。二ヵ月後にオリンピック開幕を控えた、全日本フィギュアスケート選手権。この大会には日本女子フィギュアの歴史を変える選手二人が揃った。卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者・京本瑠璃。圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。波乱続きの競技人生を送る彼女たちをこの舞台に導いたのは、それぞれのパートナーだった。片や、運命が出会わせた師弟。片や、幼馴染みの選手同士。強く結びついた女性二人×二組がひとつの五輪出場権をかけて対峙する。
著者等紹介
綾崎隼[アヤサキシュン]
1981年新潟県生まれ。2009年、第16回電撃小説大賞“選考委員奨励賞”を受賞し、受賞作の『蒼空時雨』で翌年デビュー。21年、『死にたがりの君に贈る物語』で第1回けんご大賞“ベストオブけんご大賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
240
表紙絵&タイトル&内容が気になり読みました。綾崎 隼、初読です。本書は、近未来新潟冬季五輪フィギュアスケート女子代表選考青春譚の感動作でした。フィギュアスケートを好きな方は、十分楽しめると思います。しかし主人公が二人ともヒールだとは思いませんでした。もう少し文章が洗練されていれば、尚良かったと思いますが、本番の新潟冬季五輪篇も読んでみたいです。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322307000235/2024/02/17
ゆみねこ
85
冬のオリンピックを目指すフィギュアスケート選手たち。卓越した技術とセンス表現力の京本瑠璃と圧倒的な身体能力で限界超えのジャンプを持つ雛森ひばり。彼女らを支えるパートナーである振付師とコーチ。二人三脚で目指す2030年のオリンピック。面白くて一気読み。女子フィギュア、6年後に男子を超えるようなスコアが!😅 綾崎隼さん、初読み。2024/03/01
夜長月🌙@読書会10周年
70
私は天才に魅了されます。これはフィギュアの頂点を目指す少女の物語です。普段の生活の中では天才はニュースなどによりノーベル賞や金メダルで知ることになります。しかし小説ではその全ての過程を知ることが可能です。フィクションに過ぎませんが読んでいる最中、その世界にのめり込んでいる読者にとっては実に体験している世界そのものです。金メダルすら通過点に過ぎないと言うビッグマウスの瑠璃は類い稀なる才能を持ちつつも過酷な環境に置かれます。主人公目線ではなく、章ごとに語り手が変わることで物語が奥深くなっています。2024/10/11
たか
67
日本女子フィギアスケート界に2人の天才少女が現れた!世界ではロシアの少女が上位を独占して久しいが、2人ともロシア勢を凌駕する実力がある。1人は自分にも他人にも厳しく、傲慢で高飛車な瑠璃。もう1人は無邪気で自由奔放だが、4回転ジャンプを武器にするひばり。勝手気侭な天才少女たちを、2人を取り巻く振付師とコーチの視点から描いていく。 冬季オリンピックの代表枠は残る1人。最後の椅子を掛けて2人は全日本選手権で激突する。 最後の着地が実に見事で、胸が熱くなる!フィギュアスケート好きに是非読んでもらいたい。A-評価2024/04/07
konoha
67
今回のテーマはフィギュア。圧倒的な才能と強いキャラを持つ2人のヒロイン、瑠璃とひばりの生き様を近くで支える朋香、泉美の視点から交互に書く。面白いのは、朋香と泉美も元フィギュア選手であり、挫折と葛藤を経てコーチを選んでいること。才能を支える側の心の動きを丁寧に書いている。瑠璃とひばりの大先輩である瞳の存在も良い。人生の困難がある中で、瑠璃とひばりがどう競技に挑んでいくのか気になり読み応えがあった。誰がオリンピック代表の座を射止めるのかという物語を引っ張る要素が終盤まで弱い気がするのは残念。2024/01/05