出版社内容情報
数学はそれ単体で進化したのではない。各々の文明圏から生じ、征服と同化を繰り返しながら一つの「世界の数学」に収斂していく文化的征服史といえる。歴史の流れの中で数学をとらえ、新しい数学観を見出す。
内容説明
人類全体に共通しているように見える数学だが、かつては地域によって大きな違いがあった。ゼロを発見した古代インド数学、ピタゴラスの三つ組を探し当てた古代バビロニア数学、「証明」という手法を生んだ古代ギリシャ数学―。時代の制約や文化の伝播の影響も受けながら各地で発展していたにもかかわらず、なぜ西洋数学に席巻されたのか。5000年以上にわたって進化し続ける壮大な人類の知の体系をたどる。
目次
序論
三平方の定理と古代バビロニア数学
古代エジプト人の割り算
記数法の歴史
古代ギリシャ数学1―論証数学の起源
古代ギリシャ数学2―論理と現実は一致するか?
ヘレニズム期の数学1―ユークリッド原論
ヘレニズム期の数学2―アルキメデスの数学と古代ギリシャ科学の終焉
中世インドと中国の数学
中世アラビアの代数学
近代西洋数学1―十二世紀ルネサンス
近代西洋数学2―微分積分学の発見
和算と円周率
宇宙の幾何学
まとめと現代の数学
著者等紹介
加藤文元[カトウフミハル]
1968年、宮城県生まれ。東京工業大学名誉教授、株式会社SCIENTA・NOVA代表取締役、宇宙際幾何学センター(IUGC)所長、NPO法人数理の翼顧問。97年、京都大学大学院理学研究科数学・数理解析専攻博士後期課程修了。九州大学大学院助手、京都大学大学院准教授などを経て、東京工業大学教授。2022年退職。著書『宇宙と宇宙をつなぐ数学IUT理論の衝撃』(KADOKAWA、のち角川ソフィア文庫)で第2回八重洲本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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J
きゅうくつ
そんれい
みのくま
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