出版社内容情報
貧困、ネグレクト、いじめ……幼い頃から心と体を削られ続け、それでも必死に生き抜いてきた女子高生・ミコト。
しかし、決してそれらからは逃れられない現実に絶望し、自らの命を断つことを決意する。
高校三年生、18歳の誕生日。ミコトは人知れず決意を行動に移す――。
■著者コメント
毎日のように目や耳にする、子供たちが置かれている悲惨な現状や、それによって引き起こされる痛ましいニュース。
そこに新型コロナという禍が直撃し、僕自身が、精神的、経済的に、生きてきて味わったことがないほどの苦しみの中で、書き殴った作品です。
親として、大人として、また、ミコトのような死の決断が頭をよぎった人間として、特に若い方々に、少しでも何かが届けられることを願っております。
内容説明
貧困、ネグレクト、いじめ…幼い頃から心と体を削られ続け、それでも必死に生き抜いてきた女子高生・ミコト。しかし、決してそれらからは逃れられない現実に絶望し、自らの命を断つことを決意する。高校三年生、18歳の誕生日。ミコトは人知れず決意を行動に移す―。
著者等紹介
星田英利[ホシダヒデトシ]
1971年生まれ、大阪府出身。「ほっしゃん。」として活動し、2005年に第3回R‐1ぐらんぷりにて優勝。その後芸名から本名の星田英利に戻し、以降俳優としてドラマ、映画、舞台等、幅広い分野で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかだ
18
芸人さんの書く小説が好きで、たまに見つけては嬉々として読んでいる。ほっしゃんの紡ぐ物語は、辛い辛い辛い中で希望を見出す為の奇跡…。家でも学校でも理不尽にまみれ、死ぬ事を決めた高校生女子。キツい場面が続く。なんか…マッチ売りの少女を読んでるような救いの無い気分になる。終盤「いやいや…流石にそれは無いですわー」と言いたくなる場面を経て着地する物語は、むしろ炎の力で幸せな幻を見たマッチ売りが「さ、明日から頑張ろ!」と急激に生まれ変わる唐突さと奇妙な活力に満ちていた。腹立つ登場人物が多すぎて憤怒が収まらん読後感。2025/06/24
fabi@第一芸人文芸部
8
めちゃくちゃヘビーな一冊。高校三年生の主人公・ミコトは母子家庭で育ち、貧困、ネグレクト、学校でのいじめと、かなりしんどい状況にいる。心も体もボロボロだけど、なんとか学校に行き、放課後はすぐにアルバイト。しかし稼いだ金も母が使い込んでしまう。 そして18歳の誕生日、自らの命を断つことを決意したミコトだったが、思わぬ邂逅に少しだけ心が軽くなっていく……。 だいぶ重いし、面白いって一言で片付けてられるものじゃない。現実のどこかで主人公のような境遇の人がいると思うと胸が痛い。良いことがありますように。2025/07/08
飲も飲も
4
芸人ほっしゃんが描いた小説。貧困、ネグレクト、いじめ・・・。それでも必死に生き抜いたミコト。2024/11/26
よし
4
家でも学校でも居場所がないと感じるミコトが、自殺を考えてしまう気持ちも理解できる。自殺というのは、自分で選択をしているように思いがちだけれど、そういう選択をしてしまうほどの理不尽さに命は奪われるのだと思う。だから、なんでもいいからミコトをこの世につなぎとめてほしいと願いながら読みました。「くちを失くした蝶」の意味を知り、ミコトが自分と重ね合わせるのに胸が締め付けられるようでした。#NetGalleyJP2024/09/03
ゆりお
2
中学生の娘が読みたいと。芸人ほっしゃんの著書。貧しいだけでいじめに遭うとか居た堪れない。いじめの発端てそういう些細な事だよな、と思う。信じていた人にまで裏切られてもなおまっすぐに生きていくことができる人は強い人である。なし崩し的ではあるがハッピーエンドなのは救われる。娘がこの立場に置かれたらどうなんだろう…最近は親子で感想を共有できるようになって嬉しい。結局、メンタルフィジカル両方がまともならどこからでもやり直せることができるというこどだ。筋トレをしよう。2025/04/01