- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 少年(小中学生)
- > KADOKAWA カドカワCエース
出版社内容情報
ある集落で共に育ってきた少年、よしきと光。
よしきはある日、光が別のナニカにすり替わっていたことに確信を持ってしまう。
姿かたちは同じ、見た目完璧な「ヒカル」。
しかし、確実に「人」ではない内面も感じながら
よしきは「ヒカル」に寄り添い、いつも通りの日々を過ごしていく。
理解を示すことで、距離が縮まってきたある日
「人」ならざる者との、埋められない価値観の溝を実感する事件が発生し――。
巻末には、クラスの日常が垣間見える
描き下ろし短編も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
74
久々にゾクッとしたのが、朝子が踏切の警告音に怪異を聞き取るシーン。カン カン カンと鳴る音に混じって「くるよ~」という言葉が絡み着く。こんな表現方法があったのか!?ってなった。朝子は“見えない”けれど“聞き取る”能力があったのね。そして田舎町に潜む過去の因縁が少しずつ表面に出てきた感じ。朝子とヒカル、ヒカルに対して惑うヨシキ。似て非なるもの。それでもヒカルを(完全に)喪いたくないヨシキの選択肢。“生きてはいないもの”と向き合う覚悟を持てるのか。不穏。凄い物語だ。2023/06/03
Koichiro Minematsu
40
わからない世界が徐々に、2023/07/30
Nyah
34
ますます不思議。/《人の頭だったもの》は強力な魔除‥光父のカバンに入ってた‥。 村にある教会、江戸時代に抑圧された信者が逃げ込んだ‥隠れキリシタンの村 よしき以外にも何かを勘付いた朝子‥も、取り憑かれたという誤解をしてて。 ヒカルは自分の中身の半分をよしきに渡す。そして彼らはヒカルが何かを調べる事にする2024/06/14
ころこ
32
表紙が主要人物の画になっていて、この順番が重要度の順番らしい。第3巻は幼なじみの朝子。彼女も光が別の存在になっていることに気付いている。この異界から出てきたものは人類を滅亡させるなどの何か目的があり、言動の一つ一つに意味がある、というフレームがないと物語は成立しない暗黙の前提がある。本作にはそこにも自覚的で、どうも光を装っているものには目的に自覚的でないカットがたびたび差し挿まれる。それが光の孤独をも表象している。よしきと光は一緒に光自身も知らない異界の目的を探り、図書館でヒントを見つける…2025/05/02
陸抗
27
光はよしき以外はどうでもいいと思ってるのが、浮き彫りになった。よしきも光の形をした何かに情がわき、何があっても庇ってしまいそう。村の大人達が不穏な動きを始め、そのうち子供だけではどうにもならなくなりそう。2023/06/09