出版社内容情報
キャンパスの片隅で無料の法律相談所を開いている古城のもとに、経済学部の戸賀がやって来た。下宿先の怪現象に悩んでおりその正体を探ってほしいと言う。古城は事故物件の規制を踏まえて推理するが、戸賀と現場で話すうち、意外な犯人に辿り着く――。リベンジポルノ、毒親問題、カンニング騒動など学生を悩ます事件はおまかせあれ。法律マシーン・古城と、自称助手・戸賀のコンビが事件に挑む。爽やかな青春リーガル・ミステリ!
内容説明
霞山大学の片隅で、無料の法律相談所を開いている古城のもとに、経済学部の戸賀がやって来た。下宿先の怪奇現象に悩んでおりその正体を探ってほしいと言う。古城は事故物件の規制を踏まえて推理するが、戸賀と現場で話すうち、意外な犯人に辿り着く―。リベンジポルノ、毒親問題、カンニング騒動など学生を悩ます事件はおまかせあれ。法律マシーン・古城と、自称助手・戸賀のコンビが事件に挑む。爽やかな青春リーガル・ミステリ!
著者等紹介
五十嵐律人[イガラシリツト]
1990年岩手県生まれ。東北大学法学部卒業。弁護士(ベリーベスト法律事務所、第一東京弁護士会)。『法廷遊戯』で第62回メフィスト賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんちゃん
53
古城は霞山大学法学部4年。学内で課外活動団体、無料法律相談所に所属。といえども現在の活動員はある理由から彼一人。そこに相談に現れた経済学部3年の戸賀夏倫。彼女の相談を二人で解決に導き、それから戸賀は勝手に古城と活動を共にする事となる。この2人が互いの弱点を補い合い、いずれの問題も多重解決に持ち込まれ、その後、決着を得る。その過程が秀逸。また、現役弁護士の作者ゆえ、問題解決は単純に勧善懲悪にはならず、現実味のある帰結となる。哀しいかな法律はそう言うものだ。同作者の既読『法廷遊戯』よりは無理のない展開だった。2024/05/05
goro@the_booby
47
大学で無料法律相談所を開設している古城法学部4年生。持ち込まれる相談に法律で解決できるのか。飛び込んできたのは経済学部3年の戸賀夏倫のボロアパートでの幽霊話だったのだが・・・。連作短編から成る本作で持ち込まれる相談はどれも込み入ってる。悩みながらも苦しむ学生を救おうとする二人の成長物語となってて好感が持てる。これは続きも気になるシリーズになるでしょう。2024/11/27
坂城 弥生
45
無料法律相談所をやっている法学部学生の古城とある事件をきっかけに出入りするようになった戸賀とのコンビが面白かった。2025/02/28
yutan2278
36
キャンパスの片隅で無料の法律相談所を開いている古城のもとに、経済学部の戸賀がやって来た。下宿先の怪現象に悩んでおりその正体を探ってほしいと言う。古城は事故物件の規制を踏まえて推理するが、戸賀と現場で話すうち、意外な犯人に辿り着く――。リベンジポルノ、毒親問題、カンニング騒動など学生を悩ます事件はおまかせあれ。 法律の知識がなくても面白く読めるのであっという間に読了。続編が出たらいいな。2024/12/10
よっち
35
霞山大学で法学部四年・古城行成が一人運営する無料法律相談所・通称「無法律」。自らのアパート事故物件問題で経済学部三年の戸賀夏倫が訪れる連作短編ミステリ。事件解決をきっかけに無法律へと入り浸るようになり、リベンジポルノ、放火事件、毒親問題、カンニング騒動といった持ち込まれる法律問題に対して古城と解決に取り組む戸賀。法曹一家に育った法律マシーン古城の着想をヒントに、真相に迫る自称助手の戸賀がいいコンビで、ほろ苦い現実にも時折直面しながら依頼人のために考え抜いた落とし所を模索する古城の姿勢が印象的な物語でした。2024/03/22