出版社内容情報
「私は東京都民一千万人を誘拐する計画をたてた。身代金として十億円を要求する。」都知事の秘書室長日高にかかってきた電話は不思議なものだった。最初はいたずらだと思っていた日高も、都民が予告通り殺害されるにつれ本気だと認めざるを得なくなった。秘書室から連絡を受けて捜査にのりだした十津川警部補は、息の詰まるような緊迫感の中、犯人と巧みな頭脳戦を繰り広げる……。著者の真骨頂を示すミステリ五編を収録。
内容説明
「私は東京都民一千万人を誘拐する計画を立てた。身代金として十億円を要求する」都知事の秘書室長・日高に掛って来た電話は不思議なものだった。最初はいたずらだと思っていた日高も、都民が予告通り殺害されるにつれ、本気だと認めざるを得なくなった。秘書室から連絡を受けて捜査に乗り出した十津川警部補は、息の詰まるような緊迫感の中、犯人と巧みな頭脳戦を繰り広げる…。著者の真骨頂を示すミステリ五編を収録。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930年東京生まれ。2022年没。1965年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞受賞。81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞受賞。2004年、第8回日本ミステリー文学大賞を受賞。19年「十津川警部」シリーズで第4回吉川英治文庫賞を受賞。トラベル・ミステリーで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オーウェン
50
中身は短編5つであり、表題作はスケールの大きい西村さんならではのミステリ。 都庁に掛かってきた脅迫電話。 それは都民の一千万を誘拐したとして、10億円の身代金を要求。 当然それを無視するが、犯人はその証拠に殺人を起こす。 十津川警部が担当するのだが、規模のわりに犯罪が杜撰。 そもそも一千万を人質にという無理がある中で、十津川の罠にあっさり引っかかる犯人。 まあ短編だからこれぐらいが丁度いいのだろう。2023/11/15
井川浩
12
短編集です。タイトルナンバーの一千万人誘拐計画の発想力と十津川警部の仕掛けがおもしろく、犯人との心理戦が見事なストーリーでした!2024/07/16
しなもん
0
短編。警察が入っているのにあっけなく殺人が起こりすぎるが、昭和58年の作品の割に古さも感じず楽しく読めました。刑事の友達が問題解決するのはご愛嬌。2025/03/13