出版社内容情報
植物が「下等生物」などではなく、「知的生命体」だと知ったら、あなたの世界の見方は一変するだろう。
植物が驚くほど高い知性を持ち、自分が置かれた状況を把握して、未来を予測し、他の生物とコミュニケーションすら取っていると知ったら――どうだろうか?
気味が悪い? 伐採したり、食べたりするのが可哀想? 人間は彼らとどう付き合うか考え直すべき……?
そうしたすべての反応を引き出し、考えるヒントを提供するのが本書、『プランタ・サピエンス 知的生命体としての植物』だ。
世界で唯一植物の知性を専門に研究する「MINT研究所(ミニマル・インテリジェンス・ラボ)」の代表研究者、科学哲学教授の著者が描き出す植物の知性についての先端研究内容は、ページごとに私たちを驚かせる。植物研究の成果にとどまらず、植物を他の動物やコンピュータ、人間の脳構造などと比較することで、植物のイメージを「声なき背景である下等生物」から「プランタ・サピエンス(賢い植物)」に引き上げていく。
植物は脳を持たず、人間や動物のように動き回ることもできないが、人間とは異なる驚くべき内面世界があることが今、明らかになりつつある。
植物は計画を立て、学習し、仲間を認識し、リスクを評価し、決断を下すことができる。そして本書の導入部分で明らかにされているように、植物を「眠らせる」こともできる。
我々が思うよりもはるかに、植物は活発に、規則正しく、そして「知的に」生きているのだ。
人間が「動物中心主義」の古い考えを脱し、本当の意味で持続可能な社会を実現するために、植物という「知的生命体」を見直し、理解し、協力関係を築くことを大胆に提案した本書は、人類にとって初めての「教養としての植物本」である。
内容説明
私たちの世界の見方を一変させる、“植物の知性”最新研究。「人間の背景に過ぎない」と思っていた植物たちが、驚くほど高い知性を持ち、自分が置かれた状況を把握し、未来を予測し、他の生物とコミュニケーションすら取っているとしたら―人間は、彼らとの関係をいかに見直すべきか?世界で唯一植物の知性を専門とするMINTラボ代表研究者・科学哲学者の著者が描く、持続可能な社会への新提言。
目次
第1部 植物の見方を改める(目に入らない植物;植物の視点を求めて;植物の賢い行動)
第2部 植物の知性を科学する(植物の神経系;植物は思考するのか?;生態学的認知)
第3部 実を結ぶ(植物であるとはどういうことか?;植物の解放;グリーン・ロボット)
著者等紹介
カルボ,パコ[カルボ,パコ] [Calvo,Paco]
科学哲学教授。ムルシア大学(スペイン)のミニマル・インテリジェンス・ラボ(MINTラボ)に在籍。主に、植物に知性がある可能性の探求・実証を研究課題とし、植物神経生物学と生態心理学を組み合わせた実証研究を通じて、植物の知性の生態学的基盤の解明に取り組んでいる。過去10年の間に世界各地で、学者や一般の聴衆を対象に、植物の知性をテーマにした数多くの講演会を開催している
ローレンス,ナタリー[ローレンス,ナタリー] [Lawrence,Natalie]
ライター兼イラストレーター。ケンブリッジ大学で科学史・科学哲学の博士号と修士号、動物学の修士号を取得。“BBC Wildlife”誌や、“Aeon”や“Public Domain Review”などのオンライン雑誌に寄稿しているほか、TEDxの講師を務めたり、BBC放送の『Woman’s Hour』に出演したりした経験もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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