出版社内容情報
同級生の長野くんに誘われて野球観戦に来た愛里。2人の前には大声でヤジを飛ばす男が座っていて……「梅雨明けヤジオ」。バンドでリードギターからベースになった悠太が初デートで訪れたのは“ツリー”ではなく“タワー”だった――「逆にタワー」。思いもよらない偶然を重ねて出会った駿作と那美は、その時が来るのを待つ「君を待つ」。ほか、全10編を収録。11歳から42歳、それぞれの「選択」に向き合う男女を描いた、著者初の短編集。
内容説明
同級生の長野くんに誘われて野球観戦に来た愛里。2人の前には大声でヤジを飛ばす男が座っていて…「梅雨明けヤジオ」。バンドでリードギターからベースになった悠太が初デートで訪れたのは“ツリー”ではなく“タワー”だった―「逆にタワー」。思いもよらない偶然を重ねて出会った駿作と那美は、その時が来るのを待つ「君を待つ」など、全10編を収録。11歳から42歳、それぞれの「選択」に向き合う男女を描いた、著者初の短編集。
著者等紹介
小野寺史宜[オノデラフミノリ]
1968年、千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞。08年、第3回ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作の『ROCKER』で単行本デビュー。19年、『ひと』が本屋大賞2位に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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読書素人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
64
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/03/post-b3b5f4.html 舞台は、三葉町。【みつばの郵便屋さん】も住んでいる町です。表紙カバーは、登場人物でしょうか? 2024/03/16
真理そら
61
「君を待つ」が好きかな。10編も詰め込まれた贅沢な短編集、一日の終わりに一編ずつ読むと幸せな気分で眠りにつける。2023/03/23
おうち時間
54
10篇の短編集。共通しているのは「みつば」という町が舞台であること。そしてそれぞれのお話は11歳から42歳と幅広い男女が主人公だけど、大きな事件が起きるわけではないので、気付いたら1つのお話が終わっていた!という印象です。なのでこれまで読んだ小野寺作品と比べると少し物足りなさを感じてしまいました。でも『君を待つ』は良かったです。電車に乗り遅れてツイてないと思ったのも束の間、事故を逃れた上に、その後偶然の出会いが待っているなんて…。私もツイてないと思っても、イヤイヤこれはツイてるのかも?と前向きに考えよう!2023/05/09
BLANCA
50
「11歳から42歳、それぞれの『選択』に向き合う男女を描いた、著者初の短編集」。大好き作家さん。今作は短編10作、どれも小野寺さんらしい好人物が主人公。学校や職場、夫婦の出来事を、まるで隣に住んでいる人のように感じる物語。「みつば」という町の住人がたくさん出て来るので、『みつばの郵便屋さん』を読まなくては!と焦る😳 小野寺さんの作品は、後悔した人にも未来がある、前向きな話が多いので大好きです。2024/01/19
のんちゃん
48
力まず頑張る人の物語を書かせたら、この作者の右に出る人を私は知らない、そんな小野寺史宜さんの短編集。裏表紙のあらすじには『「選択」に向き合う男女を描いた』短編集とある。そして解説の書店員沢田さんは「平凡な庶民へのエール」とこの短編集をとらえている。もうこの2点の紹介だけでも元気をもらえる気がする。平凡な市井人は強くはないけど、そんなに柔でもない、そんな事を作者はいろんなエピソードで語りかけてくれる。作者初の短編集との事だがいつもの小野寺節は今回も読者を裏切らない。爽やかな読後感を今回もいただきました😊2023/06/19