出版社内容情報
関ヶ原の戦いで、西軍の総大将に祭り上げられた毛利輝元。だが敗戦後は、石高を減らされ、財政は破綻寸前の窮地に。そして徳川幕府からの圧力も増すばかり。絶望的な状況から輝元はどう藩を立て直すのか?
内容説明
毛利百二十万石の当主・輝元は、徳川家康と友好の誓書を交わしながらも、反家康の武将たちに担がれ、あろうことか西軍の総大将になってしまった。だが、自ら出陣することもなく、家康率いる東軍に関ヶ原の戦いで敗れ、総大将の責任を問われる。その敗軍の将を待ち受けていたのは、苛烈ともいえる減封処分だった―。4分の1に減封された毛利は破綻寸前に追い込まれるが…。輝元は果たして毛利を立て直すことができるのか。
著者等紹介
近衛龍春[コノエタツハル]
1964年生まれ。大学卒業後、オートバイレースに没頭。通信会社勤務、フリーライターを経て『時空の覇王 戦国放浪者信長 本能寺脱出行』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Book Lover Mr.Garakuta
13
【小林書店】【速読】:合間合間に読む。実によく史料を読んで、深いところまで掘り下げられている。戦国時代の毛利輝元の話で、辛抱強く耐え忍ぶさまがありありと描かれて面白いですね。歴史の勉強に役立つ本でした。2022/12/09
かっさん
4
毛利は残った #読了 関ヶ原〜の時代小説 毛利輝元が主人公で、関ヶ原と、その後、減封させられてた上に徳川家に取り潰しを狙われる状況から、毛利家の存続を勝ち取るお話し。戦描写はなく、政治的な駆け引きや、内面描写がメイン。最初少しのめり込みにくいけど半ば以降面白かった。2023/08/07
tako_machida
3
ダメ武将の烙印を押されがちな毛利輝元ですが、関ヶ原以降の御家存続に耐えて耐えて耐え抜いた話で、戦メインでないものの、十分楽しめました。2023/03/18
のりさん
2
輝元の序盤のバカ殿ぶりにはイラッとさせられたが、減封され滅亡の危機に瀕した時、その責任を一身に背負って心を入れ替えて奔走する姿には胸を熱くさせられた。ラストの反目しあった家臣が葬儀の場で和解するシーンにはジーンときてしまった。2024/02/11
ntscp2020
2
関ケ原の戦いで西軍についてしまった毛利輝元が、江戸幕府を開いて以後も徳川家康、本多正信の嫌がらせを以下に乗り切っていったかを描く歴史小説。大坂の陣でもこっそり大坂方に身内を送るなど、最後まで優柔不断な毛利輝元だったが、そういう人間臭い弱点を抱えながらも周防、長門を守り切ったのは非凡なのだろう。2023/10/30