出版社内容情報
離島「子泣き島」で暮らす小学生の拓海は、家の手伝いで釣りに出かけたところ、
同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを目撃する。
防波堤にいた、親友・風太の父である亮平に助けを求めるも、
台風一過の海に飛び込んだ彼は帰らぬ人となってしまう。
成長した拓海は島を出て働いていたが、忘れもしない、あの風太と「偶然」にも再会し……。
【目次】
内容説明
離島「子泣き島」で暮らす小学生の拓海は、家の手伝いで釣りに出かけたところ、同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを目撃する。防波堤にいた、親友・風太の父である亮平に助けを求めるも、台風一過の海に飛び込んだ彼は帰らぬ人となってしまう。成長した拓海は島を出て働いていたが、忘れもしない、あの風太と“偶然”にも再会し…。あの日、まぶしいエメラルドグリーンの海で起こった「悲劇」。鮮烈な別れと再会を経て、年に一度の海上運動会が始まる。感涙必至の「絆」の物語。
著者等紹介
森沢明夫[モリサワアキオ]
1969年千葉県生まれ。早稲田大学人間科学部卒業。2007年『海を抱いたビー玉 甦ったボンネットバスと少年たちの物語』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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itica
71
離島育ちの小五の拓海の暮らしは、ある事故をきっかけに一変する。大人になり、もう二度と島には戻らないと決め、都会で働く拓海の前に偶然現れた、かつての親友風太。やがて知ることになるお互いの想いと親の秘密。人は皆、抱えているものがあるけれど、良くも悪くもそれぞれが影響し合って生きている。どうせなら周りの人たちと笑顔で暮らしたいよね。森沢作品の最後はやっぱりやさしい。 2025/10/14
ポチ
37
冒頭の出来事から不穏な空気が流れ出す。秘密は誰にもあるものだが、言葉にするにはとてもとても勇気がいる。森沢さんらしく温かく爽やかな終わり方はやっぱりいいなぁ。2025/10/20
ふわりん
14
本当に久々の森沢さん。でも冒頭のあのシーンは想像するのも辛くて、ああ、どうして?と思ってしまった。その時のショックを拓海は長い年月抱え込んで生きてきた、親同士の事情に巻き込まれ風太と別れ別れのまま。だけど風太のおかげで二人の再会が自然過ぎて羨ましくなる。ところで「子泣き島」ってどこら辺りの設定だろう、ハイビスカスや破風墓が出てきたから沖縄の島かな。この物語は、事実より登場人物の心や相手に対する気持ちの動きなどを繋いでいったものだと思う。いつも通り優しい文章と内容で、読後はほわんとした気持ちにしてくれた。2025/10/16
ひさちゃん
7
第1章でいきなりの展開に、思わず「え?」と驚いた。その後の主人公・天馬拓海が抱えた思いや嘘はどうなるのか、拓海の幼馴染・水野風太との関係や、故郷南国の島・子泣き島と拓海の距離は?と考えながら読んだ。終盤は、次々と秘密が明かされていく展開。拓海の母と妹・杏奈の海上運動会でのくだりにはジンときた。1つのトラブルで問題が起こる、強い光で物事が見えなくなるという意味の「ハレーション」というタイトル。読み終え、なるほど!と思う。「癒し屋キリコの約束」や「エミリの小さな包丁」の繋がりもよき。2025/10/14
みやび
1
☆42025/10/16




