出版社内容情報
「この作品を読んでいる最中、何度も何度も泣いてしまった」(解説より) 作家 田辺青蛙
生まれた時から自己主張が苦手で、不満を口にすることができない由佳里。狭苦しく選択肢のない実家を出て、東京で大学を卒業し会社員となった由佳里は、そりの合わない上司の鈴本から理不尽なことで文句を言われ、罵倒される毎日を送っていた。「死ねばいいのに」現実逃避するのに昇ったビルの屋上で呪詛を吐いた翌日、由佳里は会社で鈴本が失踪したと聞く……(「自滅」より)。
女性たちの心の闇に迫る戦慄のホラー短編集。
内容説明
子供の頃から自己主張が苦手で、不満を口にすることができない由佳里。狭苦しく選択肢のない実家を出て、東京で大学を卒業し会社員となった由佳里は、そりの合わない営業の鈴本から理不尽なことで文句を言われ、罵倒される毎日を送っていた。「死ねばいい」現実逃避するのにのぼったビルの屋上で呪詛を吐いた翌日、由佳里は会社で鈴本が無断欠勤したと聞く…(「自滅」より)。女性たちの心の闇に迫る戦慄のホラー短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
44
空虚で暗い短編集。でも何故か惹きつけられて読んでいました。2022/12/02
ぽろん
32
女性の心の闇を描いた短編集。柴田さんがこの様な小説を書かれるとは、意外だった。なんだか、みんな、報われない結末に心が重くなった。因果応報??2022/11/24
雨
28
特に泣くことはなかったけど。確かに可哀想な女性しか出てこなかったが戦慄するほどホラーではなかったかな。2022/12/03
あき
24
「女性たちの心の闇に迫る戦慄のホラー短編集」とのことだが、全てホラーというわけではなかった。どの作品も女性の自分語りがベースなので読者としては心許なさがつきまとい、早く全貌が知りたいと思いながらも焦らされる。結末は驚きがあったり、やっぱりと思ったり、切なくなったり。女の理不尽さ、卑屈さ、鬱々した感じを男性が書いたのかなという印象。2023/08/12
桜
22
女性が主人公の短編5篇。それぞれ闇を抱えていて、私にもリンクするものはあるのだけれど、イマイチ刺さらなかった。「隠されていたもの」は面白かったかな。2022/10/26