テウトの創薬

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テウトの創薬

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041123294
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

世界の新薬の6割を生みだす、創薬ベンチャ―の知られざる世界!
カイコを利用する新技術でバイオ医薬品の生産を目指すトトバイオサイエンスの研究開発部長の進藤颯太郎は、工場で起きた事件をきっかけに同社の科学顧問で上州大学医学部教授でもある加賀義武の本性を知る。事件後、加賀と袂を分かったトトバイオと進藤は、新たな科学顧問探しと新薬開発を進めるが、加賀の妨害工作でトトバイオの株価は下落する。さらに帝央製薬と手を組んだ加賀の狙いは――。
研究の理想とベンチャー企業の綱渡り経営の現実がせめぎ合う、リアル創薬業界物語!

内容説明

カイコを利用する新技術でバイオ医薬品の生産を目指すトトバイオサイエンスの研究開発部長の進藤颯太郎は、工場で起きた事件をきっかけに同社の科学顧問で上州大学医学部教授でもある加賀義武の本性を知る。事件後、加賀と袂を分かったトトバイオと進藤は、新たな科学顧問探しと新薬開発を進めるが、加賀の妨害工作でトトバイオの株価は下落する。さらに帝央製薬と手を組んだ加賀の狙いは―。研究の理想とベンチャー企業の綱渡り経営の現実がせめぎ合う、リアル創薬業界物語!

著者等紹介

岩木一麻[イワキカズマ]
1976年、埼玉県生まれ。埼玉県在住。神戸大学大学院自然科学研究科修了。国立がん研究センター、放射線医学総合研究所で研究に従事。現在、医療系出版社に勤務。第15回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2017年に『がん消滅の罠 完全寛解の謎』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ikutan

72
バイオベンチャー企業のトトバイオでは、カイコを用いた抗体医薬品の生産を目指す。実現すれば、低コストでの抗体医薬品の製造が可能になるが、昆虫由来の医薬品製造の前例がないため、承認審査がなかなか通らない。科学顧問の大学教授が暴君でトラブルを抱える中、無菌状態のはずのカイコが、感染症で大量に死ぬ事件が発生。この事件の裏には、この暴君の大学教授が..。綱渡り経営のベンチャー企業。自己中で腹黒い大学教授。創薬の世界の厳しさがヒシヒシと。どうなるどうなると引き付けられますね。きれいなラストに読後感は良好。面白かった。2022/06/29

ゆみねこ

67
カイコを利用した新しい薬作りを目指すベンチャー企業の「トトバイオ」。科学顧問の加賀教授の悪魔のような妨害工作と株価操作。難病を治療するための新薬作りがストーリーの軸ではなく、製薬会社の内部の話や資金調達の方に寄ったもの。理系の話は苦手なのと、虫が苦手なので少し読了に時間がかかってしまった。2023/07/20

えみ

66
本当に欲しいものを世に生み出してくれる。ということは、同時にどこかの誰かが希望を受け取っているということなのだろう。事件もそこに渦巻く複雑な事情も面白く、おまけに終盤にきての斬新な告白に「本物の優しさでたっ!」と思わず感嘆の声を心の中で叫んでしまうほどのサプライズが待っていた。お蚕様と創薬と株、過去の病と蟠りの人間関係、そして研究とサイコパス…何重螺旋にもなって取り巻くバイオベンチャーへの困難を、果たして研究開発部長である進藤は乗り越えて行けるのか。罠、そして罠…敵が大きい分、立ち向かう人々の勇気に称賛!2022/04/29

punyon

39
岩木さんの作品はやっぱ好き!創薬ベンチャー「トトバイオ」が、蚕を使った薬品の認可を目指す中、工場で大量の蚕が死ぬ。先行き不安でトトの株は暴落。原因は科学顧問、上州大医学部教授加賀への恨み。加賀の非情さに契約解消するが、トトを恨む加賀の魔の手は執拗に研究開発部長、進藤颯太郎に延びる。企業存亡の危機をどう乗り切るか?颯太郎とライバル上河内の過去、投資会社担当のリンの秘密、沢山の伏線を絡めてハラハラドキドキの展開に大興奮!社名の意味、創薬の先を見つめる颯太郎と加賀の考え方に人間性の違いが見えて、なかなかいい最後2022/07/12

kawa

38
久々にスカッと面白い企業ミステリーに出会えた。舞台は、創薬メーカーでバイオベンチャー企業のトトバイオサイエンス。蚕を利用する画期的な抗体医薬品の開発を巡って、パワハラ学者との軋轢の中で起こる謎の殺虫事件。事件の影響で株価ストップ安、そんな中で低分子医薬品をメインとする大手医薬品メーカーが敵対的買収に乗り出す。医薬品業界のアレコレを明かしながらの二重、三重の仕掛けが読者を翻弄する。堪能の読書でした。2022/06/06

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