出版社内容情報
江戸城に登場した吉良義冬は、目付の立花内膳正に突如呼び止められた。目付は、息子の三郎が江戸を出たと疑いを持っていた。一方、京で命を狙われた吉良三郎は、後水尾上皇に連れられ昇殿することに──。
内容説明
吉良義冬は、江戸城内で突如、目付の立花主膳正に、嫡男・三郎義央の所在を追及された。旗本の監察を役目とする目付の目的はいったい何なのか?義冬の機転でその場を乗り切ったと思えたが―。一方、京で弾正尹らに襲われた三郎と近衛基煕は、後水尾上皇の命に従い、昇殿することになった。後西天皇に謁見し、事件を報告した三郎と近衛基煕は、事態の収拾を命じられるが…。大人気書き下ろし時代小説、シリーズ第5弾。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。歯科医師。97年に第20回小説クラブ新人賞佳作に入選しデビュー。2010年『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞受賞。2014年「奥右筆秘帳」シリーズで第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
66
高家表裏譚「京乱」5巻。江戸城・松之大廊下で、播磨赤穂藩藩主の浅野長矩に斬りつけられてた、吉良上野介のイメージが変わりますよね。2023/02/27
やま
64
① 高家旗本四千石の名門・吉良義冬(よしふゆ)の嫡男で、あとの赤穂浅野家四十七士に討たれた吉良三郎義央(よしなか)の若き日の物語です。吉良三郎は、幕府に黙って京(京都)で五摂家筆頭の若き当主の近衛基煕(もとひろ)に会っていた。そこで朝廷の皇統の争いに巻き込まれて行く。近衛基煕と三郎は、後光明上皇のお供で、後西(ごさい)天皇に拝謁する。→2022/11/05
RASCAL
16
忠臣蔵のおかげですっかりヒールとなった吉良上野介の若き日の話の第5巻。若き近衛家当主・近衛基煕と組んだ吉良三郎義央が、皇位継承問題に介入しようとする弾正尹や吉良家を逆恨みする毛利の殿様に対峙する。この若者がどうなったらああいう運命になるのか楽しみだけど、いつになるのやら先が長そう。それにしても、江戸時代の官僚制って徹底的に効率無視の前例主義・形式主義だったのだなと、それゆえの天下泰平と幕末の動乱だったのだなと、改めて思う。2023/02/27
わたしは元気
4
吉良家のお話、面白い。2022/05/19
Gretchen
3
京の場面は京の役職に慣れていないので読みづらい。江戸の場面は面白かったけど。吉良上野介がどうなっていくのか興味があるから読み続けると思うけど。2022/05/28