出版社内容情報
市役所の水道部に勤め、水道を止める「停水執行」を担当する岩切は、3年間支払いが滞っている小出秀作の家で、秀作の娘・恵子と久美子姉妹に出会う。小出の妻は不在、秀作も長いあいだ家に戻っていなかった。姉妹との交流を重ねていく岩切だったが、停水執行の期限は刻々と迫っていた――。芥川賞候補にもなった表題作「渇水」を含めた3編を収録。厳しい日常を懸命に生きる人々を濃密に描き出す、絶望の底に希望の光がきらめく作品集。
内容説明
市役所の水道部に勤める岩切は、支払いが滞る家庭の給水を止める仕事をしている。3年間料金未納だった小出家を訪れるが、幼い姉妹が応対するばかり。父親は長く家を空けており、母親も不在という彼女らに、岩切は遠く離れて暮らす一人娘を重ね合わせる。だが、停水執行の期限は刻々と迫り―(「渇水」)。芥川賞候補にもなった表題作など、厳しい日常を懸命に生きる人々を濃密に描き出す。絶望の底に希望の光がきらめく作品集。
著者等紹介
河林満[カワバヤシミツル]
1950年、福島県いわき市生まれ。東京都立立川高等学校(定時制)卒業の後、立川市役所勤務。18歳から小説の習作を始め、立川市の同人誌『群居』『裸馬』に拠り、また、岳真也主宰の雑誌『えん』に参加して創作活動を展開。86年、「海からの光」で第9回吉野せい賞奨励賞受賞、88年、「ある執行」で第7回自治労文芸賞受賞、90年、「渇水」で第70回文學界新人賞受賞、第103回芥川賞候補、93年、「穀雨」で第109回芥川賞候補となる。2008年、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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はるを
おいしゃん
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