出版社内容情報
自衛隊地方協力本部──略して地本は、自衛隊に入隊を希望する人々に開かれた自衛隊の窓口だ。U地本の地本長に就任した鍋屋肇一等空佐は、そこで、かつて自分の防衛大学への進学を後押ししてくれた相談員の柏木と再会した。柏木が発した、鍋屋の操縦する飛行機なら、他のクルーも安心して飛べるとの言葉に、彼は自衛隊イラク派遣での窮地を思い出すが……(「イラクの空と新任務」より)。自衛官たちの心温まるエピソードを6編収録
内容説明
自衛隊地方協力本部―略して地本は、隊員募集を主任務とする外部に開かれた自衛隊の窓口だ。U地本長に就任した鍋屋肇一等空佐は、そこで、かつて彼の防衛大学校への進学を後押ししてくれた相談員の柏木と再会した。柏木が発した、鍋屋の操縦する飛行機なら、他のクルーも安心して飛べるとの言葉に、彼は自衛隊イラク派遣での苦労を思い出すが…(「イラクの空と新任務」より)。自衛官たちの心温まるエピソードを6編収録。
著者等紹介
数多久遠[アマタクオン]
小説家、軍事評論家。元幹部自衛官。航空自衛隊在職中から小説を書き始める。退官後、Amazonから個人出版した電子書籍『黎明の笛』を大幅改稿し、2014年、祥伝社より単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamatoshiuruhashi
57
自衛官募集、退職自衛官の再就職の窓口、「地方協力本部」の隊員を中心とした短編集、6話。リクルートに全て成功する訳でもないが、そんな話もあるのだろうなと思えるのは、著者が元自衛官だから現実と連結しているのだろう。防災訓練などの時にも管轄部隊だけではなく、地方協力本部の人たちが自治体との関係を担っているのもあるのだろうが、その部分の小説というのは初めて読んだ。退職自衛官の再就職斡旋と募集業務とどちらがしんどいんだろうなぁ。2023/02/13
よっち
40
自衛隊に入隊を希望する人々に開かれた自衛隊の窓口・自衛隊地方協力本部─略して地本。そこで自衛官たちの心温まるエピソードを描く連作短編集。かつて防衛大学進学を後押ししてくれた相談員との再会、将来店を持ちたい悩める自衛官、退職する自衛官の就職斡旋、教師に自衛官志望を妨害される生徒へのフォロー、進路に悩む学生の気象レーダー見学、自らの経験を語る講演への参加など、自衛隊を巡る様々なことをフォローしたり、いろいろなところに目配りする人たちもまた自衛隊の中で重要な役割を担っているんですよね。なかなか興味深かったです。2023/02/21
カブ
36
災害救助などの現場で大活躍の自衛隊の、隊員募集や引退後の支援をしている自衛隊地方協力本部の短編集。入隊後のきめ細やかなサポートの様子などとても興味深く読ませてもらった。特に「あかねの空と家族愛」は災害のとき家族を心配しつつも、救助活動に向かう隊員とその家族のことがよくわかって良かった。2023/03/03
よっしー
24
地方協力本部は聞いたこともあったし、勧誘の様な仕事をしているのも知っていましたが、詳細は知らなかったので勉強になりました。一人一人の要望に合わせ、しっかりと情報を集めて伝えるお仕事なのですね。そして、入隊後のフォローもあるとか…。今回は空自だったので、他の隊も読んでみたいです。書いてくれないかな〜。2024/11/18
宇宙猫
23
★★★★ 地方協力本部・給養・気象・会計・就職斡旋と自衛隊に置いては日陰のお仕事を題材にしていて興味深い。でも、やっぱり飛行訓練が一番おもしろかった。自衛隊は人或る目に苦労しているのがよく伝わるけど、軽く読めて面白かった。表紙の女性は誰なのか、分からなくて気になる。2023/11/11
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