出版社内容情報
老舗糸問屋・嶋屋元当主の徳兵衛は、還暦を機に隠居暮らしを始めた。
風雅な余生を送るはずが、巣鴨の隠居家は孫の千代太が連れてきた子供たちで大にぎわい。
子供たちとその親の面倒にまで首を突っ込むうち、新たに組紐商いも始めることとなった。
商いに夢中の徳兵衛は、自分の家族に芽吹いた悶着の種に気が付かない。
やがて訪れた親子と夫婦の危機に、嶋屋一家はどう向き合う?
笑いあり涙ありの人情時代小説『隠居すごろく』、待望の続編!
内容説明
老舗糸問屋・嶋屋元主人の徳兵衛は、還暦を機に隠居暮らしを始めた。風雅な余生を送るはずが、巣鴨の隠居家は孫の千代太が連れてきた子供たちで大にぎわい。子供たちとその親の面倒にまで首を突っ込むうち、新たに組紐商いも始めることとなった。商いに夢中の徳兵衛は、自分の家族に芽吹いた悶着の種に気が付かない。やがて訪れた親子と夫婦の危機に、嶋屋一家はどう向き合う?
著者等紹介
西條奈加[サイジョウナカ]
1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
166
すごろくに続編が出た!しかしなんだなぁ。「徳兵衛さん、ほどほどにしなはれや!」って感じだ。頑固ゆえ退くに引けなくなるんでしょうが、苦しくなるのは自分なのですよ。まぁ、大人しくは無理だとしても、そこはね。このラストはまたまた続きがありそうですね。ふぅ。2023/06/27
のぶ
127
「隠居すごろく」の続編が読めるとは思わなかった。本作は隠居して静かに暮らすつもりだった糸問屋<嶋屋>の徳兵衛、思いがけなくもその院宅に孫の千代太をはじめ大勢の人間が押し寄せるようになるが、新たな起業のサポート役として、徳兵衛は充分に楽しそうだ。ところが、徳兵衛の知らぬ間に嶋屋では、出戻った後に男たちとの奔放な付き合いが止まない末娘のお楽を巡って大騒ぎが起きる。隠居して初めて商いの楽しみを知った徳兵衛も心の休まる暇がない。西條さんは多くの登場人物を巧みに使って、面白い人情時代小説を展開していた。2023/07/20
初美マリン
116
隠居シリーズ第二弾、落としどころが中途半端な気がしました。自分自身の性格とはいえ、前作の方がスッキリしたような気がしました。2023/10/21
はにこ
110
隠居すごろくのその後。上手く回り始めた商売。その商売に関わる人々の環境は変化する。再縁があったり失恋したり。商いはさらに大きくなるという話もでる。それはあの道楽娘お楽に起因する。偏屈じいさんを納得させようと周りは策を巡らせるがそれが仇に。。元は本人が悪いんだけど、やはり自分だけが除け者になっているのは辛いよね。何とか収まったようだけど、続編あるのかな。2023/10/17
ひさか
109
野生時代2021年7月号〜2022年9月号連載のものに加筆修正して、2023年5月角川書店刊。シリーズ2作目。前作同様にごちゃごちゃしたお仕事人情ストーリー。今回はうまく感情移入できず、納得できないままラストへ。残念です。2023/07/31