出版社内容情報
わたしの幸せな結婚;私の幸せな結婚;後宮の烏;鬼の花嫁;龍に恋う;美波はるこ;煙と蜜;高坂りと;契約結婚;逃げ恥;クレハ;浅草鬼嫁日記;京都伏見は;水神様;龍神様と巫女花嫁;ふどのふどう;つきのおまめ;検死女官;後宮の検屍女官;月岡月穂;TL;溺愛;大海とむ;
内容説明
私は今日、顔も知らぬ方へ嫁ぐ―。雨月智世、20歳。婚約者の玄永宵江に結納をすっぽかされ、そのまま婚礼の日を迎えた。しかし彼は、黒曜石のような瞳に喜びを湛えて言った。「嫁に来てくれて、嬉しい」意外な言葉に戸惑いつつ新婚生活が始まるが、宵江は多忙で、所属する警察部隊には何やら秘密もある様子。帝都で横行する辻斬り相手に苦闘する彼に、智世は力になりたいと悩むが…。優しい旦那様と新米花嫁の幸せな恋物語。
著者等紹介
沙川りさ[スナカワリサ]
東京都杉並区生まれ。2019年、第5回角川文庫キャラクター小説大賞“優秀賞”を受賞し、同作を加筆・改題した『鬼恋綺譚 流浪の鬼と宿命の姫』でデビュー。脚本家としても活動している。芦澤梨沙名義で、声優・舞台俳優・ラジオパーソナリティなどとしても幅広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
57
大正浪漫+異類婚姻譚という贅沢な設定であり、初恋成就の純愛モノでもある。登場する男たちの人間離れした美しさが妖しげで良い。楽しく読んだので同作者の『鬼恋綺譚』も読んでみよう。2021/10/06
はつばあば
46
苦笑混じりの笑いで読了しました。シンデレラストーリーじゃなくて大事に育てられたお嬢さんの嫁いだお相手さんは結婚式のみ登場。いえいえ結婚後はお屋敷に一緒にお住まいされていますが・・見合い相手の顔も知らずに嫁ぐやなんていくらなんでもねぇ。それだけはにかみ屋のご亭主やったのかと?。これまた違いまして。??DV男でも超不細工でもありません。いい若者ですよ~ただ・・。これだけ幸せに暮らせるのなら贄であろうがなかろうが、ただ一言うらやましい(*^^*)~。2023/11/20
ゆなほし
42
智世が顔も知らぬまま嫁いだ玄永宵江は、智世が来てくれた事をとても喜ぶが、彼には何やら秘密がありそうで…。大正の良き雰囲気が存分に味わえる物語だった。巷に蔓延る辻斬り事件、宵江の所属する警察部隊、玄永家の個性豊かな使用人たち…伏線の張り方がよく出来ており、最後は綺麗にまとまっていたのが好印象。智世のまっすぐな性格も嫌味が無くて、宵江とお幸せにしてほしい。「贄の花嫁」というタイトルから想像するよりもずっと優しい恋物語。贄という字には、幸という字が入っているのだなぁ。2021/11/24
陸抗
29
結婚式当日まで相手の顔を知らずにいた智世。父の強い希望で勧められた相手との結婚生活は、なぜか秘密ばかり。智世が何を聞いても今は話せないと答える宵江。前半はほぼ謎が明かされず、智世じゃなくても不安になるよ。明かされた後は怒涛の展開だけど、もう少しだけ序盤に秘密を明かすかヒントを出して欲しかった。2023/06/06
あゆみ
20
★★★★☆ 最初から相思相愛な宵江と智世の関係性は好きだけど、宵江は優しくてもヘタレ過ぎるしその分智世は大胆。傷つけたくなくて距離を取ろうとしてたのに結局智世に噛みついてしまった宵江、宵力になりたいとか言いながら結局敵を家に招き入れる原因になってしまった智世、それぞれ見せ場がなく、宵江の兄の来光の方が印象深いのが少し残念。設定が好みなので次に期待!2022/06/23