出版社内容情報
少女漫画家・波津彬子が日本文化の神髄・能の世界を漫画化!
幽玄の世界がコミックで楽しめる。解説コラムも充実!
「刀剣乱舞」でも人気の刀剣・小狐丸のエピソードである「小鍛冶」、テレビドラマの題材にもなった死後も続く親子愛の物語「隅田川」、そのほか「葵上」「定家」「羽衣」「道成寺」など……
死者の魂や異形のものなど、“この世ならぬもの”と響き合う、著名な能楽作品を美麗な絵でコミカライズ。
金沢能楽美術館の山内麻衣子による解説コラムも作品ごとに書き下ろし。
能楽について興味を持ち始めた人にも、一歩進んだ作品解説を求める人にも。
「幽」「Mei(冥)」「怪と幽」掲載の、美しき能楽怪奇幻想コミックがついに書籍化。
第一番 葵上
第二番 定家
第三番 小鍛冶
第四番 羽衣
第五番 清経
第六番 通小町
第七番 紅葉狩
第八番 猩々
第九番 隅田川
第十番 道成寺
第十一番 海人
特別番 夢野久作「あやかしの鼓」によせて
対談 波津彬子×山内麻衣子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
天の川
63
代表的な能の演目を波津さんが美しい絵でコンパクトにまとめ上げ、金沢能楽美術館の山内さんが解説して下さる。昔、知人が仕舞を習っておられて、何度か観に行ったものの、いつもすぐに意識が遠のいていましたが(^^;)、『ああ、こんなに趣深く美しい話だったのか…』と。歴史的背景、装束や面の持つ意味、知っていて観るのと、知らないで意識を失うのと大きな違いというか、大きな損をしていたなと思いました。来月、金沢能楽美術館に行く予定。少しは心構えができたかも…2022/03/20
rosetta
34
能楽への入門書として最適ではないか!それとも既に能に親しんでいる自分だからそう思うのだろうか?美しく妖艶な能舞台を見事に漫画化。金沢能楽美術館学芸員の山内麻衣子氏の解説、コラム付きで分かりやすく親しみやすい(と思うんですがどうでしょう?)自分は本当は狂言が好きで、能はついでにちょこっと観るだけだったので、演目も名前は知っているけど観たことはないし内容も朧な物が多いんだけど、この本で随分勉強させてもらった。能狂言や歌舞伎、落語、文楽などなど日本の古典芸能は素敵です。もっとみんなに観て欲しいな。⟵お前もな2023/07/21
ネムコ
32
能には興味がありました。それが最高の描き手で漫画化✨ 一話ごとに解説があり、保存版決定! 幽玄の世界を垣間見ました。2022/02/20
ぐうぐう
30
能の演目を波津彬子がコミカライズした『幻妖能楽集』。タイトルは三島由紀夫の『近代能楽集』を意識してのことだろう(命名は東雅夫らしい)。監修者である山内麻衣子のコラムでも指摘されているように、能は削ぎ落とされた舞台に見えないものを観る芸能であり、それを漫画で描くことはかなり困難な作業だったはず。波津は単にストーリーを追うのではなく、削ぎ落とされた能の美学を前提に漫画にしている(一話が10ページ前後という枚数も能に合っている)。山内のコラムも収穫が多い。(つづく)2021/12/12
えも
26
波津さんの漫画による能楽の入門書。学芸員さんの解説も付いて、幽玄な世界が垣間見えます▼やっぱりタシナミとしていくつか観てみようかなあ? いやYoutubeかなにかで。2021/12/31
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