出版社内容情報
堀川 アサコ[ホリカワ アサコ]
著・文・その他
内容説明
60歳の妙子は定年後も継続雇用の話を受けるつもりだったが、後輩女子たちの揶揄いと同年の課長の栄転話に頭にきて、意地で会社を辞めてしまう。夫とはすでに死別、娘は結婚していて、一人暮らしに暇を持て余した妙子は就活を始めるが、どこもハラスメントな会社ばかり。しかも娘夫婦の15歳の養女・瑠希が転がり込んできて―。60代はまだまだ若い!第二の仕事や生き甲斐はどうやって探す?「定年」「就活」のサバイバル小説。
著者等紹介
堀川アサコ[ホリカワアサコ]
1964年青森県生まれ。2006年『闇鏡』で第18回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。『幻想郵便局』がベストセラーとなり、以降、「幻想」シリーズで人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モルク
125
定年延長で65才まで働くつもりだった60才の妙子。職場の人が陰口を言うのを聞いてしまい勢いで退職してしまう。それから始まる就活。しかもアルバイトではなく正規を狙う。優秀、かつての経験はこの年令のしかも女性(決して差別ではなく)は極めて難しい。でもそこはバイタリティー溢れパワフルな妙子。いろんなことに挑戦していく。娘夫婦の15才の養女瑞希も預かることに。わりと次々と就職先が見つかったり出来すぎ感は否めない。が、瑞希とのコンビがとてもいい。瑞希がいい子すぎて、これもちょっと…という部分はあるがパワーを貰った。2023/09/04
みかん🍊
104
長年勤めた会社を60歳で辞めてしまった妙子は家でゆっくりする事が出来ず、正社員意外の発想はなく就活を始める、そんな時一人娘の養女となった高校生の孫が突然現れ、夫を亡くし一人暮らしだったが二人暮らしが始まる、経理係長としてのキャリアが有るとはいえ現実は60過ぎて事務の正社員といいうのは難しいとは思うが最初に入社出来た家具の会社にはびっくり一応それなりの社員がいる会社で電卓もPCも使わない昭和の様なアナログな働き方はあり得ない、しかしドタバタしながらも軽やかに進む妙子は清々しい。2022/04/21
ネギっ子gen
87
【ていうか、なんでわたしは、まだ働こうとしているのか】妙子60歳は、定年後も継続雇用で働くつもりだったが、憤慨の炎が燃え広がった勢いで会社を定年退職し、娘の真奈美からの「もっと人生を楽しんでほしいのよ。習いごとをするんでもいいし、趣味のサークルを探してみるのも」という言い草に反発して、「そんな優雅なこと、している身分じゃないわよ」と啖呵を切って就活を始めるが、ハラスメントな会社ばかりで決まらない。そこへ突然、娘夫婦の養女瑠希が進路で揉めたとして同居することに。軽快なタッチで綴られる定年後サバイバル小説。⇒2022/06/20
相田うえお
83
★★★☆☆24105【定年就活 働きものがゆく (堀川 アサコさん)k】妙子60歳、色々あって65歳まで延長も可能だったのに定年退職。そして就活へ。そんなときに娘夫婦と特別養子縁組した孫の留希が訳ありで妙子のところにやってきたんです。留希さん、とてもいい子なんですよ〜。こんな子なら一緒にいて楽しいでしょうね。ま、そんな話なんです。ちなみに本タイトルのように定年就活話というイベント関連は小ちゃめだった様な気がします。ま、なんだかんだ色々と詰まってて面白かったですよ。(幻想なんちゃらより個人的に好みでした。)2024/10/28
*すずらん*
80
今迄読んできた堀川作品は、どちらかというとファンタスティックというか幻想的なニュアンスを持ち合わせたものが多かった為、就活などといったリアルな作風の物語りは珍しかった。しかし流石堀川さん!令和を迎えた今を生きる人物を、まことしやかに描いていた。定年という問題を主眼に置きながらも、親子関係、はたまた養子縁組で成り立った孫との関係もうまく絡ませながら、話は進んでいく。働くということとは?と問いかけながらも、老いていくこととは?との答えが書いてある気がした。正に亀の甲よりも年の功!年を重ねるのも悪くないと思えた2024/02/11
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