出版社内容情報
初詣で市内の神社と寺の制覇を目指したり、ハルヒの「この高校には七不思議はないの?」という面倒な探求心から、
ありもしない七不思議をでっち上げたり、2年に進級してもSOS団の日常は平常運転が続いていた。
そんな中、滅多に使われないSOS団のアドレスに突然、鶴屋さんからメールが届く。それは、鶴屋さんからSOS団への挑戦状だった。
鶴屋さんが綴るハイソなトラベルエピソードのどこに謎があって、俺たちは何を解答すればいいんだ!?
解説・相沢沙呼
内容説明
初詣で市内の神社と寺の制覇を目指したり、ハルヒの「この高校には七不思議はないの?」という探究からありもしない七不思議をでっち上げたり、2年になってもSOS団の日常は平常運転が続いていた。そんな中、滅多に使われないアドレスに突然、鶴屋さんからメールが届く。それはSOS団への挑戦状だった。鶴屋さんが綴るハイソなトラベルエピソードのどこに謎があって、俺たちは何を解答すればいいんだ!?
著者等紹介
谷川流[タニガワナガル]
兵庫県出身。2003年、第8回スニーカー大賞“大賞”を『涼宮ハルヒの憂鬱』で受賞し、デビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PAO
14
「やはり鶴屋さんはハルヒでもない古泉でもない、常識的な意味での通常人類だ」…短編二つも面白いのですが真打は『鶴屋さんの挑戦』でしょう。『後期クイーン問題』については当代きっての叙述ミステリの名手である相沢沙呼さんの解説を待つまでもなく島田荘司の『眩暈』にも似たSOS団のみならず読者を欺こうとする挑戦!しっかりと受け止めました。ある程度までは途中で気付けましたが全編に張り巡らされた糸と意図に気付くには至らなかったことを悔しくも嬉しく思います。ちなみに鶴屋さん結構気に入っていますので今後も活躍を期待してます。2025/01/05
鐵太郎
12
スニーカー文庫は読まず、放置していたら角川文庫の方で出たので一読。三話の短編集ですな。①「あてずっぽナンバーズ」はハルヒに振り回されるSOS団の初詣イベントの中で、775249という数字にまつわる軽い謎。ネットがない時代だと、解決にすごい熱意が必要になりますな。②「七不思議オーバータイム」はSOS団の部室で謎の留学生Tと共に学校の七不思議を作る話。③「鶴屋さんの挑戦」は、作者のミステリ教養が炸裂したメタ構造の叙述トリック。さまざまな謎が四重五重に絡み合った面倒くさい謎に、「後期クイーン問題」が絡むお話。2024/12/06
ソラ
6
【読了】B スニーカー文庫でも読んでるものの、久しぶりに読み返したくなって購入。シリーズの中では珍しくミステリィ風味強め。2024/12/08
TM
2
涼宮ハルヒのシリーズはSFなので、本格ミステリにはそぐわないはずなのだけれど(未来人や宇宙人や超能力者がいて、さらには神様に近い存在がいる状況で「合理的」な推論は不可能なので)、それをやってのけているのが本作品。なるほど、作中の作品の形にすれば、現実の話ではないので改変等も考えなくて済む、ということなのだろう。推理のプロセスはまさしく日常系本格ミステリで面白かった。そして何より、「本格ミステリにはそぐわない」というところを作者自身が意識しており、きちんと問題提起してくれるのが最高だった。2025/02/28
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