アメリカへようこそ

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  • サイズ 46判/ページ数 496p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041110850
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

「幽霊語」を生み出す辞書編纂者の正義、儀式で絶命することが名誉な一家の恥さらしな叔父、社会に辟易しデジタルデータになる決意をした息子と母親の葛藤、幸せな日々を送る男の封印された終身刑の記憶、生物園の男と逢瀬を重ねる女、女王陛下と揶揄された少女の絶望と幸福の告白、空っぽの肉体をもつ新生児が生まれはじめた世界の恐るべき魂の争奪戦、合衆国から独立したテキサスの町「アメリカ」の群像悲喜劇、逆回転する世界に生まれた僕の四次元的物語――

現代アメリカの暗部と矛盾、恐れと欲望、親密さと優しさ。
奇想天外な世界の住人たちのリアルな情動に息を呑む、驚異的作品集。

【目次】
売り言葉
儀 式
変 転
終身刑
楽園の凶日
女王陛下の告白
スポンサー
幸せな大家族
出 現
魂の争奪戦
ツアー
アメリカへようこそ
逆回転

訳者あとがき

内容説明

「幽霊語」を作る辞書編纂者の正義、儀式で絶命することを名誉とする一家の恥曝しな伯父、社会に辟易しデジタル・データになる告白をした息子と母親の葛藤、穏やかな日々を送る男が終身刑で消去された人生の記憶、生物園の檻で暮らす男と逢瀬を重ねる女、女王陛下と揶揄された少女の絶望と幸福の告白、空っぽの肉体をもつ新生児が生まれ始めた世界の恐るべき魂の争奪戦、合衆国から独立したテキサスの町「アメリカ」で繰り広げられる群像悲喜劇、逆回転する世界に生まれた僕の四次元的物語―。現代アメリカの暗部と矛盾、恐れと欲望、親密さと優しさ。奇想天外な世界の住人たちのリアルな情動に息を呑む、驚異的作品集。

著者等紹介

ベイカー,マシュー[ベイカー,マシュー] [Baker,Matthew]
ミシガン州生まれ。バンダービルト大学にて美術学修士号取得、同大学の文芸誌「Nashville Review」を創刊。Variety誌の「注目すべきストーリーテラー10人」のひとりに選出されるなど、米国でもっとも注目される新進作家のひとり。著書に『If You Find This』(2016年エドガー賞児童図書部門ノミネート)、短篇集『Hybrid Creatures』など。数多くの文芸誌で短篇小説を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

48
約500頁という大ボリュームからも分かる通り、どの作品も中々の量感を持っていて歯応え十分である。ただの奇想を売りにした短篇集ではなく、筋書きもビシッと決まってる作品が多い。世の中には舞台の設定にフォーカスして肝心の物語がおざなりになっている短篇も少なくないが、この本にはそういう作品が殆どなかった。解説の通り、根底にはアメリカ社会、ひいてはこの世界の風刺というテーマがあるのだろうが、その中でも最小単位の「個人」を妥協なく描こうとしていて、それもまた好ましい。確かに『ブラック・ミラー』を思い出す作品集だった。2023/03/13

くさてる

28
短編集。どれも一筋縄でいかない話ばかり。奇想、皮肉、ファンタジー風味ありつつも、現実と切り離されていない苦味があって、そこがリアルだった。「楽園の凶日」はミサンドリーなおとぎ話と片付けられそうなんだけど、終盤で挙げられる様々な事例のリアルさにめまいがした。読む人によって、この一篇、というのがバラバラになりそう。面白かったです。2023/04/18

もち

17
「なんの前触れもなく始まった。僕が見たこともないような美しい光景だった」◆全てが逆回しに進む世界。死から始まった男の人生は、元妻との同居、子の空白の出棺を経て、建築作業を機に変転。痛切な理解と感慨を伴って、瓦礫から現れるのは――(『逆回転』)■趣向の異なるSF要素を放り込み、歪んだ日常を淡々と描く。畳み掛ける情景と心象描写。最後に胸を貫く、酷くリアルな社会問題。感情を煽る文章ではないのに、何故だか切なくなる、涙が零れる。透明な激情で斬られるような、またとない体験だった。2023/10/22

yokey

13
社会問題を盛り込ませ考えさせられる作品、ただ面白いと感じる作品、よくわからない(意図が読めない)作品、と色々な短編集。一番感じたのは、作家がゾーン入ると(?)冗長な文章がタランティーノやウディアレンを思い起こさせ(個人のイメージw)眠くなったり面倒くさくなったり。読みづらかった、ははっ。2024/01/26

葉子

12
何気なく手に取ったけどとても面白い本。13の短編はどれもどこか奇妙で、だけど日常でもあって、アメリカが抱えている問題にスポットを当てることによって生まれたファンタジーと現実の間のような世界だったな。どの短編にも言葉の洪水のように作者の頭の中の情景が羅列されてる箇所があって圧巻だった。何作かは映像化が決まっていると言うことで、確かに映像に向いてるような話が多かった。この作家の本もっと読みたいな〜。2024/01/19

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