サリンジャー

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  • サイズ A5判/ページ数 742,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784041107317
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

第二次世界大戦、家族、親友、級友、編集者、そして恋人――。『ライ麦畑でつかまえて』の刊行後、ベールに包まれてきた生涯を丹念な取材で解き明かす。日記、書簡、メモなどの資料も解析して盛り込んだ評伝の決定版

内容説明

十年にわたるリサーチと二百人以上のことばにより形作られた、評伝の決定版!なぜたった四冊の本しか出版しなかったのか。世間から身を隠しながら書き続けた作品はどこにあるのか。出生、コンプレックス、戦争、執筆活動、恋、家族、そして沈黙と死。すべてが厚いベールに包まれていた作家の謎を、あらゆる記録や証言から解き明かす。初公開の手紙・文書・写真多数収録!

目次

第1部 ブラフマチャリヤ―梵行期 修行時代(ここから戦争が始まる;パークアヴェニューのはずれの小さな反抗 ほか)
第2部 ガールハスティア―家住期 家長としての義務(長く暗い夜;ひどい、ひどい転落 ほか)
第3部 ヴァーナプラスタ―林棲期 社会からの隠遁(シーモアの二度目の自殺;ディア・ミス・メイナード ほか)
第4部 サンニャーサ―遊行期 世界の放棄(一般市民;百万マイル離れた塔のなかで ほか)

著者等紹介

シールズ,デイヴィッド[シールズ,デイヴィッド] [Shields,David]
主著に、ニューヨークタイムズ・ベストセラーとなった『人生について言えるのは君もいつか死ぬということ(The Thing About Life Is That One Day You’ll Be Dead)』、30以上の媒体で2010年のもっとも優れた本のひとつに挙げられた『リアリティー・ハンガー(Reality Hunger)』、全米批評家協会賞の最終候補に選ばれた『黒い惑星(Black Planet)』、ペン/レヴソン賞を受賞した『遠く離れて(Remote)』など

サレルノ,シェーン[サレルノ,シェーン] [Salerno,Shane]
映画監督、プロデューサー。これまでに、成功を収めた数多くの映画やテレビシリーズにおいて、脚本執筆やプロデュースを行っている

坪野圭介[ツボノケイスケ]
1984年東京生まれ。ニューヨークを中心とした都市文化と文学の関わりをテーマに、アメリカ文化・文学の研究および翻訳を行っている。東京大学大学院博士課程在学中。2014‐15年度、ニューヨーク大学英文科フルブライト客員研究員

樋口武志[ヒグチタケシ]
1985年福岡生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。2011年まで株式会社東北新社に勤務。現在、早稲田大学大学院在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

18
図書館の新刊コーナーで大きな身体(単行本より一回り大きいサイズで約800P)を震わせながら寂しそうに借りてを待っている様子を見て、運命的な出逢いを感じました。ペットショツプで買手を待つ子犬(血統証付だが不人気の大型犬種)が中途半端に育った感じです。サリンジャーは全四冊の内、「大工よ屋根の梁を高く上げよ シーモア‐序章‐」以外は読んでいます。辞書のような大型本の割には、写真や貴重な資料も多く読み易かったです。また私のサリンジャーのイメージが変わりました。精神的な弱さはあるものの、イケメンの恋多き男でした。2015/07/20

ウイロウ

10
ハードカバーで八百頁近い大著ながら、サリンジャー本人および関係者の証言・著作・書簡等からの引用を短く重ねるスタイルのため、大変テンポ良く読める。しかし何といってもすばらしいのはその内容で、多くの矛盾を抱え込んだ作家の複雑きわまる人物像に感動させられた。苛烈な従軍体験、PTSD、自己救済としての小説、名声を求めつつそれに背を向けた隠遁生活、家族への暴君じみた言動、繰り返されるティーンエイジャーの少女たちとの恋、東洋思想とカルトへの傾倒。「僕は人ではなく疾患なのだ」というサリンジャー自身の言葉が全てを物語る。2016/06/28

owl&shepherd

3
本書によれば、「ホールデン・コールフィールド」の影響力がおよんだ作品群は、理由なき反抗、乱暴者、暴力教室、卒業、大人は判ってくれない、レス・ザン・ゼロ... そこで、最近見た映画で、もう1本。 実父殺しを目撃し、三重苦となった少年が、衝撃的な戦争体験で傷つき、やがてはパブリックな活動家ら身を引いた作家と重なって見えた。ロックオペラ『トミー』です。 作家周辺の人物インタビューに特化した異例の伝記だが、今読んでいる晶文社の『サリンジャー』と補完し合ってます。2019/10/01

Yuko

2
サリンジャーの関係者を取材しカテゴリー別に「語り」と言うスタイルでか書かれた評伝。 自身を隠遁者としながら、自分の心が空虚と感じる時だけ若い女の子で埋める・・・その作業(敢えて)を終えるとまるで要らなくなったおもちゃの様に捨て、自分は又隠遁者という殻に戻ってしまう。その少女達の心に大きな傷をつけたまま。得てしてそうゆう輩は精神世界を崇拝し、その世界に逃げ込む。素晴らしい芸術家が素晴らしい人間性を備えている訳じゃないんだ・・・ 2016/03/13

ドウ

2
様々な人々の発言や未公開の手紙などを引用してサリンジャーの生涯とその中の重要な出来事を描く本。結論ありきの内容だなと思うものの、ウーナとの恋に挫折したことや、戦争による心の傷が以前読んだ類書より印象深く描かれていて面白かった。2015~2020の間に新しい作品が出るらしいので楽しみ。隠遁後のサリンジャーに飲尿の習慣があったことは知りたくなかったなぁ......2016/02/03

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