深海のアトム

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  • サイズ B6判/ページ数 483p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041106884
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東北の架空の国、リアス・エリア。漁業を手伝う少年カイのまわりで、原発誘致計画を巡り隠された巨大な陰謀が明らかになる。やがて国を大地震と津波が襲い、人々は復興に向けて新たに一歩を踏み出していく――。

内容説明

海沿いの国、陸滸国に生きる少年カイは、船上から海に突き落とされ行方不明になってしまう。村の人々が捜索するなか、カイは思いも寄らない光景に遭遇していた。同じ頃、遠く離れた米国では、生物資源研究の権威・キタヒロ名誉教授が、故郷の陸滸国へ数十年ぶりに帰る準備を進めていた…。やがて陸滸国で渦巻く巨大な陰謀と企みが次々と明らかになっていく。豊富な海の資源を狙う者、放置された鉱山の秘密を探る者、原発誘致を巡る賛否両論…。そんななか、陸滸国をかつてない大激震が襲いかかる。果たして、カイは奈落の底から抜け出せるか。キタヒロは長年追い求めてきた真相に近づけるか。そして、国の未来を担う新たな“宝”とは。いま壮大な物語が幕を開ける―。震災後の日本に希望をもたらす、圧倒的スケールのスペクタクルエンタメ巨編!

著者等紹介

服部真澄[ハットリマスミ]
1961年東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒。処女作は95年、『龍の契り』。97年『鷲の驕り』で吉川英治文学新人賞を受賞。以来、国際情報小説、歴史小説など幅広いジャンルの作品を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうこ

45
長かったぁ。かなり濃密な読書時間を過ごせました。3・11ベースで原発事故を取り上げているんでしょうけど現実は...こんなにうまくはいきませんね。いや、むしろこの本の様にうまくいってくれたらと願わずにはいられない。現実も早く収束の糸口だけでも見せてもらいたいものです。2014/08/30

RIN

34
上下二段組みの500頁弱で読み応え十分。圧倒的に評価の高いデビュー作を彷彿とさせる多方面の陰謀思惑絡みまくりという話。テーマは放射性廃棄物処理方法の研究開発を軸に反原発を訴える、という、そこはお約束の服部さん^^;。舞台は東北だし震災を絡めて来ているので、ストーリーは聊かテレビが好みそうなドキュメンタリードラマ調だが、防災や避難準備等々パーツパーツの豆知識はなかなか興味深い。結末は被災地に今も住む方々にとってどう受け止められるのだろう?。震災の描写がリアル過ぎるのでそこはご注意を。2015/12/16

James Hayashi

29
鴨長明の方丈記に地震の記述があるという。悪夢で震撼させた地震が数年で忘れさられてしまっていると。ここが最も印象深かった。東北の架空の地にアトム、原発、ウラン、津波をキーワードに進めるスケール大なエンタメ。2018/02/20

書斎六尺

29
原子炉を停止或いは廃炉したところで核燃料からの放射線を止める事は出来ず半減期も途方も無く長い。廃炉作業も何十年も掛かる。こう言った事が一般に明らかになったのは3.11での原発の大規模事故が切っ掛けだ。この小説はその事故をなぞる様にして描かれて、更にある鉱物を使って放射性物質を安定的な結晶にし放射線量を減らすというSF的小説だ。しかし物語りは原発誘致を巡る利権争いを始め多様なテーマを盛込み過ぎて冗長になった感は免れない。放射性元素を核変換し別の物質にする研究が実際になされているのを思い出した。期待したい。2014/06/15

まつじん

25
核のごみ処理のハナシは魅力的ですね。フィクションでなければいいのになぁ。で肝心の小説のほうは詰め込みすぎといいますか尻すぼみな終わり方ですね。よく調べました、でもバタバタっと終わってしまって消化不良です。2014/04/04

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