出版社内容情報
中村俊輔選手も感動!! すべての家族に贈る、“明日を変える”物語。
城南小学校の二年二組では今日も男の子が暴れていた。その頃、青年は新しい職場で再起を期していたが……。発達障害・自閉症の2人と周囲が抱く葛藤、そして彼らの成長を描いた“私たちの明日を変える”温かな物語。
内容説明
城南小学校の二年二組では、今日も沢田翔太が暴れていた。何か一つでもボタンが掛け違うと感情の制御が利かずに暴れてしまう翔太を、担任の鈴木千香はコントロールできずにいた。これまでは、それでも大事はなかった。これまでは…。その頃、雑誌編集者である翔太の父・孝夫は、窪島修一という青年を取材していた。自閉症の彼は、新しい職場で再起を期していたが…。発達障害・自閉症の二人と周囲が抱く葛藤、そして彼らの成長を描いた、私たちの“明日を変える”温かなヒューマンドラマ。
著者等紹介
佐倉淳一[サクラジュンイチ]
1964年生まれ。静岡県浜松市出身。大阪大学大学院(博士課程)修了。2010年『ボクら星屑のダンス』(角川文庫)で第30回横溝正史ミステリ大賞のテレビ東京賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むっちょむ
9
自閉症スペクトラムの男の子と、成年が出てくる物語。 スピード感があるし、最後は綺麗にまとまっていて、読みやすい話。 ただ丸先生のような、すべてを救って世直ししてくれる先生がほいほいいるわけでもないし、松田先生や、斎藤さんのような分かりやすいヒール、この人達が変わればって感じの人ばかりでもないと思う。だいたいは、松田先生や、丸先生や、担任の千香先生や、いろいろ混ざったり、飛び抜けて松田先生エッセンスが多かったりするんだろうな。。現実はこうお話のようにはいかないよなぁ、とか思ったりして読みました。2014/05/20
yamabon
4
我が子・翔太の発達障害(自閉症スペクトラム)を認めたくない両親と、どう指導していいかわからない学校。同じ自閉症スペクトラムでありながら、社会に出て生きていこうとする青年・修一はやっと入った会社で問題を起こしてしまう。そんな二人の出会いが翔太を変えていったが、それでも変われない周りは、専門家・丸先生の助けを得ることに。丸先生の指導方法はどんな集団生活にも適用できそうで目から鱗が落ちるようだった。みんなが意識して、翔太も修一もちゃんとやっていけるそんな社会になればいいと思った。2014/01/08
らとつん
4
発達障害で本人や親が抱える苦悩が丁寧かつ平易に描かれているので、この障害(というより脳の作りの違い)の事が少し分かった気がしました。 自分の子育てを通じてそうした傾向の子に遭遇したことはありますが、正直子供を近づけないようにしてましたし、その子の親がそうした苦悩を抱えていたかも知れない事に思いを馳せる事は今までありませんでした。 今後はもう少し、そうした傾向のある子供との付き合い方も考えたいと思います。2013/11/27
Ken
3
自閉症スペクトラムについての理解が深まります。名著です。2014/03/02
ココア7
3
発達障害や自閉症の子と親と学校周囲のお話。障害者とは思いたくない母。わかってもらえず暴れる子供。追い出したい先生たち。認めてこその正しい指導方法を知ることで、親も、子供も楽になったという話。私も少しは理解を深めたが、考えさせられることがいっぱいあった。昔から周りにそういう子が何人かいた気がする。明るい明日がきてたらいいな2014/01/26