出版社内容情報
「あなたはSNSについてどう思いますか?」街頭インタビューで異論を呈した今光。お盆休みで混雑した駅のホームから、何者かに押されて落ちかけた。その後も次々に迫る危険、事件の意外な黒幕とは――!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
86
第33回横溝正史ミステリ大賞受賞作。SNSを利用した犯罪。今の世相を切り取った、不安な熱気のようなものを感じられて一気に物語に引き込まれました。終盤、真犯人の姿が浮かび上がって少しトーンダウンしたのが残念だったけれど、これは読んで損のない1冊だと思いました。事故調は既読ですが、これからもちょっと注目したい作家さんです。2017/04/13
オーウェン
67
インタビューを受けた直後に駅から背中を押され危うく事故になるとこだった凛。 その後も尾行をつけられている感じがあり、刑事の千春と共に事件の謎を追っていく。 SNSでの力は時に集団で恐ろしさを持つ。 それを体現させると、間接的ながらもそれに加わってしまうことを認識できずに最悪の結果に。 はじまりからして印象的だが、犯人の予想はつくし、その犯人と対峙する際の延々と語られる動機が何とも尻すぼみ感を出してしまう。 集団から個人へと絞られていく終盤にかけて、どんどん冷めていく一方だった。2020/12/18
タックン
64
横溝正史賞受賞作。文章が上手いし読みやすいの受賞もうなずける作品。 始めから中盤までのネット・SNSを使った犯罪・事件の手法は不気味なほど怖くて斬新でよかった。けど途中で黒幕・犯人がわかっちゃって、おまけに最後の犯人の独白演説会が長くてかえって動機・意図がわかりずらくて台無しになったな。その割りに最後があっけなくて・・・・。始めのテーマ・題材がよかっただけに残念だけど次回に期待かな。網って2種類の意味で使ってたな。情報社会・ネット・SNSの問題も提起してた1冊。読んでも損はないかな。2013/11/23
Yuna Ioki☆
59
785-394-6 SNSを介した犯罪。ちょっと設定自体があり得ないかも(笑)まあ、むやみやたらにネットの情報に惑わされずに考えよう的な警告なんでしょうね。他人がどこで何をしようとしったこっちゃないってドライさがないとSNSは楽しめないのかもしれませんね。2014/12/07
bibi
41
ネット時代の見えない誰かに追いつめられる怖さ2021/06/08