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出版社内容情報
社会性と欲望、はざまで揺れる女性たちの赤裸々な姿
彼氏がいるのにセックスレス。自分の性生活と欲望を抵抗なく語る、ごくごく普通の現代20代女性たち。取材して浮かび上がってきた、彼女たちが考える「社会性」とは……?
内容説明
30代以上とは明らかに違う。20代女性は何を考えているのか。「セックス<社会性」世代のつらさ。
目次
第1章 彼女たちはなぜ男に求められなくなったのか(1990年代、若い女は求められた;なぜ求められなくなったのか;強くなる自意識;自分を変えられない;処女であることは社会性がない証拠なのか)
第2章 複雑過ぎる女子大カルチャー(友情の延長に恋愛が欲しい;なぜ女子大は敬遠されるのか;若いカップルがセックスレス)
第3章 セックスがお金にならない(風俗では稼げない;風俗で働くハードルがなぜ低くなったのか;アブノーマルへの憧憬;女がセックスで失うもの)
第4章 20代女性にとって社会性が何よりも大事(セックスできない新しい障害「社会性」;新しい不倫の形;必要な「空気を読むスキル」;彼女たちは何にも頼れない)
著者等紹介
杉浦由美子[スギウラユミコ]
1970年生まれ。ノンフィクションライター。日本大学農獣医学部卒業後、会社員などを経て2005年にライターとなる。団塊ジュニア以降の女性の消費やライフスタイルを取材し『婦人公論』『AERA』『読売ウイークリー』などに寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
27
タイトルのわりには、内容が淡白だったのが印象的でした。一昔前は「援助交際」なるものがあったけど、あれは「貞操観念」をお金で買っていたようなものだったけど、最近の20代はそもそもこの観念が欠落している、ということが書かれていました。その代わりに「社会性」、言ってみれば「空気が読める」ということを非常に気にしているといったことが書かれていました。女性も生涯働くことを当然と考えている現代では、結婚しなくても大丈夫、という感覚が大きく、自然貞操観念なるものも希薄になる、という感じでしょうか?2014/11/28
mari
19
う~ん、これは20代女性というより、草食男子などともいわれてるし、もしかして一種の進化ではないかと、突然思った。進化というかDNAの変化というか。そのうち、違った生殖方法が生まれたりして。。。そして人類の性別はだんだんと中性に向かったりして。。。仏様も中性だし。などと想像力豊かになってしまいました。2014/11/20
にく9
18
他のレビューでも目にするとおり、恋愛至上主義のバブル時代から、男女ともにコミュニケーション能力が求められ、空気が読める社会性至上主義になったとすることが理由というのはうなづける。自分は団塊ジュニアと二十代の間なので、草食にならざるを得ないという気持ちもわかるし、もっとコミュニケーション取ろうよ、とも思う。据え膳食わぬは男の恥、って難しいよな。あくまでルポなので、フィールドワークを重ねた社会学者の論文ではないと思って読むには面白いのでは。2013/05/08
はな
5
真面目な20代女性の分析本。社会性が高く、コミュニケーション能力に優れた彼女たちは、人から、社会からどう見られているかに異常な関心を示す。恋愛に於いても自分の恋愛感情に正直だから遊び心でセックスしないという。あるよねこれ。凄く参考になった、オジサンとしては。2016/07/21
壱萬参仟縁
4
図書館からこっそり借りてきたが、少子化の問題の一端がここにあるような気もする。ゆとり教育を受けてきた彼女らが、日本の社会問題のかなりの部分を背負っているのにも衝撃的だった。また、著者も勇気があるな、と思う。2012/04/14