出版社内容情報
そして誰もいなくなった? 閉ざされた山で起こる、異常すぎる殺人事件!
内容説明
某県の山麓に集まった少年少女7人。彼らには差出人不明のメールが届いていた。山に登れば、1年前の死の真相がわかるという。7人の脳裏にあの日の悪夢が甦る。仲良しの8人で、受験勉強の気分転換に登山をしたのだが、1人が行方不明に…。残された7人は疑われ、誹謗中傷を浴びた。陰惨な記憶を振り払い山を登る7人。翌朝、山小屋で目覚めた彼らが見たのは、物干し竿で貫かれ、焚き火で丸焼きにされた死体だった―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
56
友人同士のキャンプ中、一人の女子生徒が行方不明となった。一年後、謎の手紙に導かれた残りの七人は再び山を目指すが…。というストーリーは割とホラーではありがちだが、本書の凄い所は前作もそうであったが、登場人物全ての人間性が底を割っていて誰一人共感できない所。そのため読んでいるこちらとしては、罪悪感覚える事無く起きている惨劇を第三者の立場から楽しむ事が出来る。著者のこういう手法を確立させたの本当凄いと思う。題名の秘密とか犯人とかは一捻りあるものの、やはり本書の本質はホラー映画じみた画面を脳内で楽しむ事だなあ。2024/08/18
坂城 弥生
54
疑心暗鬼と血みどろのホラーだった。行方不明になった少女がきっかけですべてが壊れていた。時間が経っても治っていなかった。そしてハリボテが壊れてこの結末になった。2021/01/13
うまる
37
1年前の友人の死の真相がわかるというメールで山小屋に集められた7人、誰が犯人でメールを送ったのは誰なのか、疑心暗鬼に満ちたサバイバルホラー。『激流』(柴田よしき)のスプラッタホラーバージョン! 大好物なシチュエーションなので面白かったですが、現行の事件の真相はわかりやす過ぎたかな。それでも、前作同様、人のクズの部分とホラーの融合がうまくて楽しめました。今後も登場人物の大半もしくは全員異常っていうホラーを極めていってほしい。2021/02/19
ましゃ
35
『全員、異常。』この帯文に尽きる作品。1年前に行方不明になった親友の死の真相を知るため再び集まった7人。そこから悲劇が幕を開ける。ミステリー仕立てで話が進み読みやすいんですが、まぁ…グロい。作中には様々な負の感情が描かれているため、読んでる最中も読んだ後も決して気分の良いものではありません。人は人を好きになり、いつしか相手に対して憎しみを抱く。憎しみって必ず誰もが持つ感情だと思う。好意から嫌悪、憎悪、そして殺意へ。作者のとことん人の負の感情を描いていくホラースタイルに、私は今後もついていこうと思います。2021/01/18
のりすけ
33
うーーーーーーーん。なんかよくある、アイドルをメインにしてホラー映画作ったらこんなんになってしまいましたァ!的な話運び。登場人物が多いのに、一人として「生き残ってね」というキャラがいないのはすごい。狙って書いてたら大成功だ。2022/12/21
-
- 和書
- 輝石の空 創元SF文庫