出版社内容情報
今度の舞台は東京! 《天才発掘師》西原無量の行くところに謎と宝あり。
内容説明
休日、奥多摩へ出掛けたカメケン一行は手作り感溢れる「森の縄文博物館」に立ち寄ることに。だが亡き創設者の孫曰く、近く閉館せざるを得ないらしい。博物館を救うために、忍が思いついた起死回生の一手とは―?東京山の手で民家の庭の発掘を依頼された無量と柳生。出土した美しい茶器には江戸を揺るがす秘密が隠されていて!?ほか、無量と亀石の出会い、鶴谷が挑む土人形の謎など、全4編の泣いて笑えるほっこり短編集。
著者等紹介
桑原水菜[クワバラミズナ]
千葉県生まれ。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
42
東京・山の手で民家の庭の発掘を依頼された無量と柳生が掘り出した美しい茶器の由来、元総理のインタビューの条件として提示された奇妙な泥人形の持ち主探し、西原無量と亀石の出会い、奥多摩へBBQに出掛けた先で出会った「森の縄文博物館」の危機を描いた短編集第二弾。短編になるとちょっと読みやすくなるような気がしないでもないですが、話が連鎖反応的に広がってゆく佐々木家の話や持ち主探しも面白かったですし、無量と亀石の出会い、忍らしさが垣間見えたエピソードも興味深かったです。五段昇段審査とか萌絵は何を目指してるんだ(苦笑)2021/01/03
Bugsy Malone
41
シリーズ2冊目の短編集。無量と亀石長との出会いや土人形を巡るホロっとするエピソードなどなど4篇を収録。暗躍や駆け引きもなく、どれも最後はホッとする物語。シリーズの本筋では不穏な気配が漂っている中、心安らぐひとときでした。2025/09/14
よっしー
27
本編がかなり気になるところで止まった中での短編集。久しぶりに無量と忍が駆け引きなしで関わっている様子に嬉しくなりました。無量が発掘と出会う過程、亀石の強引に感じる反面、無量に全力でぶつかっていく姿が印象的でした。だからこそ、今の無量があるのでしょうね。こんな何でもない日常がずっと続いてほしいのですが…まだまだ何かが起こりそうですね。2021/10/27
きょん
23
本編はますますシリアスだけど、短編集はどこかほのぼの。無量の幼少期の幸せそうな描写があるので、その後の過酷な運命を思うと悲しいけど、過去があって今があるんですよね。森の中の縄文カフェって素敵だなあ。2021/01/07
青蓮
20
短編集。無量と忍が一時的とは言え、本来の自分に戻って生き生きしている姿が垣間見えてホッとした。萌絵ちゃんは変わらず逞しい。2021/01/03