内容説明
67歳の元ムード歌謡歌手ゆかりは失くした金のため函館から東京までドサ回りの旅に出た。途中知り合った12歳の家出少女縁が彼女の歌に感動して勝手についてくるが、公演は行く先々でトラブルに遭い中止。落ち込むゆかりを縁が支えるようになり、55歳の年の差を超え2人は強い絆で結ばれていく。だがゆかりには彼女にも言えない悲しい過去があった―。笑って笑って、ラスト1行に涙する人生讃歌。書き下ろし掌編も収録。
著者等紹介
山本幸久[ヤマモトユキヒサ]
1966年東京都生まれ。2003年『笑う招き猫』で第16回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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真理そら
71
函館五稜郭の近くでカラオケスナック「野ばら」のママをしている野原ゆかりは若いころムード歌謡の歌手だった(ヒット曲は一曲しかないが)。お金が必要な事情があってかつての知り合いのツテを辿って一度限りの復活全国ツアーをすることにした。船の中で出会った12歳の森川縁という少女と一緒にドタバタツアーをする羽目に…。青森、宮城、石川、鳥取、東京を巡る二人の旅の様子も楽しいが、合間に語られるゆかりさんのこれまでの人生もしみじみとしていて、読後「いい本を読んだなあ」という満足感に浸った。2023/10/01
ぼっちゃん
56
【第19回酒飲み書店員大賞受賞作】67歳の元歌手が借金返済のため、昔の伝手をつかい営業の旅に出るが、旅の途中で出会った12歳の家出少女と一緒に旅することに。。行く先々のトラブルでなかなか歌が歌えないなか、年の差の二人が絆で結ばれていく楽しくて、温かい旅物語だった。【図書館本】2026/01/26
エドワード
44
函館でバーを営む野原ゆかりは元歌手。詐欺で失った金を取り戻すべく、コンサートツアーに出る。昭和45年に唯一のヒット曲「無愛想ブルース」を出した67歳、ミラクル・ローズのドサ回りの営業旅だ。彼女の前に現れる、12歳の家出娘・野川縁。お互いを助けた縁で二人が共に旅をするロードノベル。全編に満ち溢れる流行歌への愛がいい。年齢を越えた二人の絆がいい。A面B面・カセットテープ世代のゆかりが、縁の影響を受けてSNSに馴染んでいく過程も実に自然だ。「運命に逆らうのよ!」いい言葉だ。ゆかりの「愛の讃歌」を是非聴きたいね。2021/05/25
Walhalla
28
歳の差なんと55歳の女性2人組の道中記です。元々、旅の目的も異なる初対面の2人ですが、お互いの名前「ゆかり」「縁」に引き寄せられるように出会い、やがて本当の家族のようになっていく様子が良いですね。山本幸久さんの作品が好きで、これまでたくさん読みましたが、笑っては泣き、泣いては笑える作品が多い印象の中で、今作が一番笑えて、一番感動的だったと思います。あのお馴染みのバスも登場して、さらにテンション上がります。2025/05/15
Gonzou82
24
ただ単にエンターテナーとして面白かった。最初はちょっとよくわからず、どんな話になるのか心配だったが、だんだん引き込まれていった。書き下ろしにはコロナが出てきて、最近の本なんだなぁという気がした。今の時代に、歌謡曲ですか?という感じでしたが、どたばた笑いあり泣きありのどたばた劇でした。楽しんで読めて良かったと思える作品です。2021/05/21
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